「体に良い」として紹介される多価不飽和脂肪酸にはオメガ3系、オメガ6系の2種類があります。

よく知られているEPAやDHAはオメガ3系に含まれます。オメガ6系にはリノール酸などがあります。

EPA・DHAは何が良いのか?循環器・脳・中性脂肪への作用

EPAには血栓をできにくくする作用があるので、血管が詰まる系の病気(脳卒中や狭心症、心筋梗塞など)を防いでくれます。
 
DHAは悪玉コレステロールを減らす働きがあると同時に、脳にも良い作用をもたらしてくれます。脳の神経細胞であるシナプスに働きかけ、脳の情報伝達をスムーズにしてくれるのです。
 
またEPA、DHAはともに中性脂肪の合成を抑えるので、中性脂肪値を下げる作用があります。
 

EPA、DHAなどのオメガ3系脂肪酸が注目されるようになったのはイヌイットの食生活からです。
 
イヌイットはコレステロール摂取量が多いにもかかわらず、動脈硬化や心筋梗塞が少ないことで知られています。
 
イヌイットはアザラシをよく食べます。アザラシにはオメガ3系脂肪酸が多量に含まれていて、これが動脈硬化や心筋梗塞の予防に貢献しているのです。
 
EPAやDHAはサバやサンマ、アジ、イワシといった青魚に多く含まれています。
 
最近の日本では魚の消費量が減っているため、今後循環器系疾患の発症が増えるかもしれません。

母乳が子供の近視を防ぐ DHAの働き その他のメリットも

子供を母乳で育てると近視になりにくいというシンガポール国立大学の研究結果があります。
 
母乳に含まれるDHAが網膜の光受容細胞の生育に作用し、目の発達に貢献していると考えられます。
 

ちなみに母乳育児は母子の身体、精神両面に良い影響を及ぼします。
 
子供は母乳から栄養素と抗体が得られ、授乳行為自体が心理的な母子の絆を強めるのです。
 
母乳を飲んだ子供は、正常な腸内細菌叢(フローラ)が早期に形成されるため、下痢が少なくなり免疫機能も向上します。
 
その他母乳が子供に及ぼす利点としては、
 
・乳房から直接飲む場合、体温で温められた状態で飲める
 
・乳首を吸うため歯その他発音器官の発達が促される

 
といったものがあります。

母乳がリスクを下げる子供の病気

上で紹介した近視だけでなく、母乳の栄養は以下のような病気リスクを減らすとされています。

・乳幼児突然死症候群 (SIDS)
・糖尿病
・消化器炎
・下痢
 
・気管支喘息
・アレルギー
・尿路感染症
・胸部の感染症
 
・耳の感染症
・肥満
・注意欠陥多動性障害 (ADHD)
 

母乳で育てられた子供の知能指数は高くなる、皮膚炎が少なくなる、といった説もありますが、これらには懐疑的な意見もあります。

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