食物繊維の働きや必要摂取量

食物繊維とは、「人の消化酵素で消化されない、食品中の難消化成分の総体」を言います。
 
 
長い間「食べ物のかす」という扱いだった食物繊維は、1970年代後半に行われたアフリカとヨーロッパの食生活比較調査によって注目されました。
 
食物繊維を多くとるアフリカの人々は、食事に繊維分の少ないヨーロッパ人と比べ大腸がんの発症率が少ないと発表されたのです。
 

その他に、食物繊維の働きとして考えられているのは、

・コレステロール値を下げる。
・血糖値の上昇をおさえる。
・水を溜め込んで便の量を増やす。
・腸内の善玉菌を増やす手助けをする。
(食物繊維そのものには善玉菌を増やす作用はありません)

などがあります。
 
ただし、食物繊維と大腸がんの発症には何の関連もないという報告もあります。
 
 
私が”食物繊維食品”として真っ先に思い浮かぶのはココアです。ココアは食物繊維だけでなく複数のポリフェノールを含んでおり、またピロリ菌の抑制作用も強い食品なので、かなりいい感じです。
 
朝起きて朝食前にココアを飲むと、朝食後にお通じがあります。お通じをスムーズにするには、食事の前に食物繊維を摂っておくのはひとつのポイントです。
 
ただし、このやり方には欠点もあります。食物繊維で糖分などの吸収が弱まってしまう気がするのです。
 
朝食の量が少ないときなど、午前中頭がボ~ッとして「これって、脳に糖分が行ってないんじゃないのか?」と感じることがあります。
 
現在は、むしろこの性質を利用して血糖値の急上昇を妨げる目的で食物繊維が摂取されていますが、何事も一長一短があるということでしょうか。
 

食物繊維の必要摂取量と大腸がん

厚生労働省が公表した2005年版「日本人の食事摂取基準」によると、一日あたりの食物繊維摂取目標量は、18~49歳では22~27gです。
 
これに対して同省の「国民栄養調査」を基に試算すると、実際に摂取されている量は11~13gにすぎません。国民平均も14g強にとどまっています。
 
アフリカ先住民の食物繊維摂取量を100とすると、スコットランド人は25、米国人は30強、日本人は50という割合になっています。
 
 
これに関連して人口10万人あたりの大腸がん患者は、スコットランドは53人、米国が42人、日本は13人、アフリカはわずか4人、となっています。
 
「食物繊維の摂取量が多いほど大腸がんが少ない」と思える結果ですが、この二つは関連しないとの報告もあります。
 
 
食物繊維に関して、最近は血糖値の急な上昇抑制、腸内環境の改善などの効果も注目されていますし、「摂ったら害になる」という主張は見たことがありません。
 
摂らないことによるデメリットのほうが大きいと考えるべきではないでしょうか。
 

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