雑誌「壮快」に、料理研究家・おのみささんのザワークラウトの作り方がありました。
キャベツをうまく発酵させるためのポイントがまとめられています。
24~26ページから一部を抜粋して紹介します。
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ザワークラウト発酵のしくみ 大切なのは”空気”
発酵料理の著書もあるおのさんですが、ザワークラウトは最初からうまく作れたわけではないそうです。
うまく発酵させるには、いくつか押さえておかなくてはならないポイントがあります。
発酵に失敗すると、変なにおいがしたり、腐ったりすることがあります。
実は私も、以前は失敗をくり返しました。でも、アメリカの発酵カルチャーのリーダー、サンダー・キャッツ氏が来日した際、ワークショップに参加して作り方を教えてもらってからは、上手に作れるようになりました。
おのさんは「ポイントはキャベツが空気に触れないこと」として、このように解説されています。
まず知っておいていただきたいのが、ザワークラウトの発酵のしくみです。
ザワークラウトは、キャベツについている乳酸菌が、キャベツの糖分を食べて乳酸を出すことで、酸味のあるおいしい発酵食品になります。
乳酸菌は、「空気が嫌い」という性質を持っています。
ですから、空気を極力入れないことが、おいしいザワークラウトを作るポイントになります。
おのさん流の材料と作り方を紹介します。
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ザワークラウト 材料と作り方
材料
キャベツ・・・1/4個(300g)
塩・・・小さじ1(6g)
※キャベツの重量の2%の塩
作り方
1 キャベツは芯を取って、2~5ミリ幅のせん切りにする。
2 1をボウルに入れ、塩を加える。手でキャベツの水分を出すようにギュウギュウ押しながら混ぜる。キャベツがしっとりしてきたら清潔な保存袋やジッパーつき保存袋に入れる。
3 瓶の場合、めん棒などで押しこみ空気を抜く。空気に触れないようキャベツの外葉でふたをして、常温でおく。外葉がない場合は表面にラップをかけ、小皿などで重しをする。
ジッパーつき保存袋で作る場合は、空気を抜きながら閉じる。好みの酸味になったら(一週間が目安)冷蔵庫に移す。
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ザワークラウト作りのポイント2つ
ポイント1
キャベツはしっかりもんで水分を出し、その水分に浸らせた状態にする。
切ったキャベツに塩を加えたら、手でギュッとつかんで混ぜる。キャベツから水分を出すつもりで、強くもみこむ。
日ごろのストレスを発散するように力を込めてOK。キャベツの水分が少ないときは、2%の塩水を作って加え、キャベツが水分に浸っている状態にする。
ポイント2
容器に入れるときは、できるだけ空気を抜く。
瓶で作る場合は、めん棒などでギューギュー押して詰める。キャベツを詰めたら、表面も空気に触れないよう、キャベツの外側のかたい葉(外葉)を折りたたんで、詰めたキャベツの上にギュッと乗せてふたをする。(外葉には乳酸菌がたくさんついています)
キャベツは洗っても乳酸菌がゼロになることはないので、きれいに洗って使う。
ポイントをおさえたら、細かい注意点にも留意しましょう。
この二つのポイントを守れば、ほぼ失敗なく作れるはずです。
なお発酵の過程では、キャベツについている酵母菌も、キャベツの糖分を食べて微量の炭酸ガスを出します。
プクプクと気泡が出てくる様子をながめるのも、楽しいものです(冬はあまり気泡が出ません)。
ただし、瓶いっぱいにキャベツほ詰めるとあふれることがあるので、7分目くらいにとどめてください。瓶のふたもきっちり閉めずに上にのせておくだけにするか、ときどき開けてガス抜きをしましょう。
キャベツが黄色っぽくなり、味見して好みの酸っぱさになったら完成です。
冬なら一週間くらい、夏ならもっと早く発酵します。そのあとは冷蔵庫に入れて、一ヶ月ほど保存可能です。
発酵食品が健康に良いのはもはや常識です。
キャベツは年中出回っているので、思い立ったらザワークラウトを作ってみてはいかがでしょうか。
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