女性の顔モデルの冨永愛さんが著書「美をつくる食事」で梅干しの思い出を語られています。

厳しいモデルの世界で梅干しは「ホッとさせてくれる存在」だったそうです。

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冨永愛 美をつくる食事
冨永愛 美をつくる食事
※サンプルを読む・Kindle版あります


同書の162~163ページから一部を抜粋して紹介します。(冨永さんが普段どんなものを食べているのか、食に対しどんな意識を持っているかがよくわかる本です)
 

ニューヨークでのモデル活動は過酷 梅干しなど和食でホッと一息

冨永さんは高校3年生でニューヨークに渡ります。
 
世界的ブランドのモデルとしてコレクション出演に挑戦するためです。
 
しかし異国での活動はそう簡単ではありません。

当時は自分を売り込む語学力などなく、ブランドから採用されてもアジア人だからと差別を受け、悔しい思いをたくさんした。
 
それでも、負けん気の強さと怒りを原動力にして、突破していくしかなかった。

辛い生活で心の支えになっていたのが、お母さん手製の梅干しです。

そんな孤独な闘いの中で救われたのが、日本から持参した母の手づくり梅干し。
 
すっぱくてしょっぱい、昔ながらの素朴な梅干しで、一粒かじると酸味がじわっと体に沁み渡り、緊張感がいっきにほどけていった。
 
梅干し

その他の和食も持参して行きました。

他にもパックの白米、インスタント味噌汁もスーツケースに詰め込んでいった。
 
当時のニューヨークは、オーガニックやローフードの黎明期で、ベジタリアン向けのレストランも出始めてはいたけれど店舗数は少なく、まだマイナーだった。

当時の食事情は理想とは言えませんでした。
 
そんな環境で冨永さんを救ってくれたのは梅干しや和食でした。

結局コレクションの最中は忙しくて、食べる時間がとれないから、ラーメンでもピザでも、なんでもいいから食べられるときに食べるという感じだった。
 
なぜなら当時のコレクションのバックステージは、そこそこのブランドでまともな食事や水さえも用意されていなかったから。
 
モデルを取り巻く労働環境は、決してよいと言えるものではなかった。
 
コレクションが終わると、駆け足でシェアハウスに戻り、梅干しと白いごはん、温かいインスタント味噌汁でホッと一息ついていた。
 
今となれば、なつかしい思い出。
 
梅干し

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