近年「かかと落とし」という動作が健康雑誌などで話題になっています。
 
「かかと落とし」といっても空手家が相手の頭めがけてかかとを落とすアレではなく、
 
立ってかかとを小さく上げる→ストンと着地させる
 
を繰り返す簡単な動作です。簡単なのですが、いろいろな効果が期待できるとされています。


 
雑誌「壮快」に、「かかと落とし」の体験談がありました。
 
ポイントをまとめて紹介します。
 
(このコンテンツは雑誌壮快 2017年8月号(Amazon)150~153ページを参考にしています)

かかと落としの様々な効果

床から数センチだけ「背伸び」をして、かかとを床にストンと落とす。
 
これだけの動作なのに、様々なスゴイ効果が期待できるのです。
 
私としては、これは骨密度を上げる、つまり骨粗鬆症の予防・改善のための動作と認識していました。
 
もちろんそれもあるのですが、その他にも・・・
 
・血糖値を下げる 
・認知症 肝臓病 腎臓病 心筋梗塞 肌のたるみ、シワの予防

 
さらに「壮快」の記事には、
 
・ダイエット効果 
・足のむくみをとる 
・下肢静脈瘤の改善
・血圧の低下、血糖値の正常化
 
・アトピー性皮膚炎改善
・膝痛・腰痛の軽減
・首・肩の凝り解消
  
・便秘解消
・頭痛・めまいの解消
・白内障・飛蚊症の進行停止

 

 
・・・といった体験談まで紹介されています。
 
ダイエット効果に至っては、「やせた」とする体重が8kg、12kg、18kgと、景気のいい体験談が並んでいます。
 
これほど様々な効果を生む源は何なのでしょうか?

骨ホルモンの効果と分泌を促す方法

にわかには信じがたいほど多くの作用を生むキモになるのは
 
骨ホルモン
 
です。
 
骨ホルモンとは文字通り骨で作られるホルモンで、
 
脳 心臓・血管 肝臓 腎臓 膵臓 小腸 精巣 皮膚
 
と、ほとんど全部では?と言えるほど多くの臓器の活性化に関わっています。
 

 
骨の役割といえば、これまで知られていたのは体を支える、臓器を守る、血液を作るなどでしたが、近年は
 
各臓器の活動を促進するホルモンの分泌
 
という働きもあることが分かってきたのです。
 
今後の研究によっては、その他の臓器との関係も判明するかもしれません。
 
骨ホルモンは骨芽細胞から分泌されます。
 
骨芽細胞は、古い骨を壊して新しい骨が作られる際に働きます。つまり骨ホルモンは、骨の代謝が活発になると分泌量が増えるわけです。
 
ということは、骨の代謝を促してやれば、骨ホルモンがたくさん出ます。
 
骨の代謝アップに一番効果があるのは、骨が外部から刺激を受けること、つまり運動です。
 

 
体を動かすと、

刺激が骨に伝わる

骨細胞から「骨を壊せ」との指令が破骨細胞に届く

破骨細胞が骨を溶かし、そこに骨芽細胞が集まって新しい骨ができる

 
という「骨のターンオーバー現象」が起きます。
 
運動といっても、気合を入れて激しくやる必要はありません。ウォーキングやジャンプでもOKで、さらに手軽な「かかと落とし」でも良いのです。

かかと落としのやり方

かかと落としの基本的なやり方やコツを紹介します。
 
1 足を肩幅に開いて立つ
肩の力は抜いてリラックスし、足は平行に。
 
2 かかとをトントンとリズミカルに上下させる
心地よいと思えるリズムで行い、足がだるくなったら3へ。
 

 
3 片足ずつ足を振る
片足の膝を曲げて、膝から下を後ろに引き、その足を勢いよく前に振り出す。両足とも何回か行い、足のだるさが取れたら再び2へ。
 
4 2~3をできる範囲で繰り返す
最初は1回1分、1日5回を目安に行いましょう。
 
体が安定しないなら、イスや壁などにつかまっても問題ありません。
 
笑顔で行うと筋肉がゆるんでリラックスでき、効果も高まります。
 
これだけ「効果」が羅列されると、「ホントかよ?」と疑いたくなりますが、実はこれ、私は意外と説得力を感じています。
 
私は骨密度が低めなので、「かかと落とし」は時々実践していました。すると、「おや?」と気づく程度の変化を実感するのです。
 
試しに、かかと落とし動作をやってみて下さい。
 
血行が良くなるというか、下肢が温かくなって何かが「循環している」感じがしませんか?長い距離を歩いた後の感覚に似ているというか。
 

 
上手く表現できませんが、何らかの「違い」は感じられるはずです。
 
”ながら”でもできて道具も使わず、手軽に実践できるので試してみてはいかがでしょうか。
 
このテの地味~な動作は、習慣にしておくと意外と大きな差を生むと思うので。

成田かず子さん かかと落としで体調改善 骨ホルモンに加えて体温上昇の効果も

ライフ&営業食アドバイザーの成田かず子さんは、子供のころに小児リウマチを患っています。
 
大人になっても体が弱く、2階までまで階段を上がるだけで息が切れ、途中で座り込んでしまうほどでした。
 
そうした不調を一気に改善したのが、「かかと落とし」動作です。
かかと落としを毎日行うことで、
 
・姿勢が良くなった
・体のむくみが取れた
・58kg(身長154cm)あった体重が8kg減った
・3階まで一気に階段を上がっても息切れしなくなった

 
といった目覚ましい効果が表れたのです。
 

 
これらは上で紹介した骨ホルモンによる効果と考えられますが、それに加えて成田さんは
 
・下に溜まりやすい体の「気」が全身を巡るようになる
・血液・リンパ液の流れも促進される
・体温が上昇して免疫力がアップする

 
といった理由も挙げています。