ココアに期待できる作用として最も知られているのは、体を温める効果ではないでしょうか。
 
ココアにはテオプロミンという物質が含まれています。
 
体内に吸収されたテオプロミンは血流に乗って全身に回り、脳に届いたテオプロミンは自律神経に作用して手足の血行を促進するのです。

全身に届いたテオプロミンは血管の筋肉の緊張をほぐし、血管を広がる働きをします。この2つの作用により全身の血液循環が促進され、手足の抹消までよく温まります。
 
この効果は長く続くので、冷え症の人にはもってこいの飲み物です。

ピロリ菌の抑制も

ココアについてはもうひとつ、ピロリ菌抑制作用も特筆ものです。
 
 
杏林大学微生物学の神谷茂教授がココアのピロリ菌への効果を研究されています。
 
神谷教授の研究チームは、ココア、コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶の各飲料が、ピロリ菌の胃粘膜への付着をどれほど抑制するかを調査しました。
 
その結果、他の飲料に比べてココアは非常に高い付着抑制効果持っていることがわかりました。
 
また同研究チームは、ピロリ菌を培養した培地にココアを加える実験も行っています。
 
普段飲む程度の濃度(3.5%)のココアを加えただけでも、
 
・培養開始から1時間後には菌の数は60%程度にまで減少した
・24時間後には菌は検出できない数にまで減少した

 
という結果が得られています。
 
ピロリ菌が気になるなら、ヨーグルト等と共にココアを飲むよう習慣付けてみてはいかがでしょうか。
 
 
ココアの健康効果はほかにもあります。
 
牛乳屋さんのミルクココア
牛乳屋さんのミルクココア

ココアで血圧低下 抗酸化 お通じ改善

ココアには食物繊維が豊富に含まれていて、その「リグニン」という成分にはコレステロールや血圧を下げる効果があります。
 
さらにココアのポリフェノールは活性酸素の発生を抑制し、体の老化を遅らせてくれるのです。から守ってくれる役目があります。 
 
 
ココアには食物繊維も豊富に含まれているのでお通じの調子を整えてくれます。
 
私個人的には、朝食前にココアを一杯飲むと非常に「出やすい」という印象があります。
 
(下ネタになってしまいますが、ココアを久しぶりに飲むと、オナラがすごく出ませんか?)
 
 
ココアのように食物繊維の多いものを食前に摂取すると、糖分の吸収が抑制されるのでダイエット作用も期待できます。
 
ただし最近は、糖分の吸収が抑えられすぎて、脳にブドウ糖が行き渡っていないのでは?と感じることもあります。このへんは良し悪しでしょう。
 
森永製菓 純ココア 110g×3個
森永製菓 純ココア 110g×3個
 
ココアは手軽に摂取できて、しかも多様な健康効果が期待できるため、私が考える「習慣としてとるべき食品」のひとつです。
 
私は砂糖が入っていない、森永の純ココアを飲んでいます。

ココアの新たな効果? ワクチンの作用増進

ココアは複数の健康効果が期待できる食品として知られています。
 
最近の研究では、さらに新たな効果も判明しています。
 
森永製菓と埼玉医科大学、大阪府立公衆衛生研究所の研究チームが行った調査では、ココアには
 
インフルエンザワクチンの効果を高める作用が期待できる
 
ことが判明しました。
 
MSN産経ニュースさん
【くらしナビ】新型インフルワクチンの働きサポート ココアで心も体も元気に
http://sankei.jp.msn.com/life/body/101112/bdy1011120805000-n1.htm
(現在この記事は削除されています)
 
この研究では、男女123人を次のような二つのグループに分け、調査が行われました。

・Aには森永製菓のココア『カカオ2倍』を毎朝1杯飲んでもらい、Bにはココアを飲まないようにしてもらう
 
・あとはA、Bとも普段どおりの生活をしてもらい、全員から採血をした後に臨床試験開始
 
・1週間が経過したところで、A、Bともに新型インフルエンザのワクチンを接種

 
接種から2週間後、被験者のナチュラルキラー細胞の強さを示す「NK活性」を調べたところ、ココアを摂取したA群はB群よりも明らかにNK活性が高くなっていました。
 
つまり、普段からココアを飲んでいると、接種したワクチンの効果が高まり、インフルエンザにかかりにくくなると考えられるのです。
 
研究チームによると、「違う結果が起こる可能性は5%以内」だそうで、効果として十分期待できます。
 
寒い季節は、体温め目的だけでなく、ワクチンの効果をアップさせるためにもココアを飲んでみてはいかがでしょうか。