血圧の測り方にはいくつもあり、「これが正しい」とする方法をひとつだけ決めるのは難しいものです。
基本的には、時間と条件を決めて測る習慣をつければ、血圧の管理や健康維持に役立つデータは蓄積されていきます。
朝および夜に血圧を測る際の注意点
ここでは、朝に血圧を測るケースの注意点をまとめます。
朝は血圧が上がりやすい時間帯で、同時に降圧剤などの薬の効果が無くなるタイミングなので、本来の血圧がわかる時間なのです。
朝血圧を測る際のポイントは以下の通りです。
・トイレは事前に済ませておき、喫煙したら30分以上時間を空けます
・イスに座り、3分ほど安静にしたら、シャツの袖は捲くらず、腕をテーブルの上に置きます
・心臓の高さに合わせ、指1本入る隙間を空けて腕帯を装着します
・一度測ったら、また3分ほど安静にしてもう一度測ります
・2回とも記録しておくのが理想ですが、面倒なら二回目の測定値を記録します
夜測るなら、寝る直前が理想的です。飲酒や入浴の後は時間を二時間空けます。
病院での血圧測定では、いわゆる「白衣高血圧」になり、実際よりも高い数値を出すことがあります。
そのため現在は家庭で測る「家庭血圧」も重視されています。
最近の家庭用の血圧測定器は操作も簡単で、数値の精度も上がっています。
値段も手ごろになっているので、血圧が気になるなら一台購入し、家庭血圧の記録をつけてみてはいかがでしょうか。
mmHgってどういう単位?水に換算すると
血圧の話題では、130mmHg といった数値がよく使われます。
この単位の mmHg は、「ミリメートル水銀」の意味なので、130mmHg とは「水銀を130mm(=13cm)の高さに押し上げる強さ」ということです。
この強さが血管にかかっているわけです。
もう少しわかりやすくするために、水に換算してみます。
水銀は水の13.6倍の重さがあります。ということは、
130×13.6=1768
つまり130mmHg の血圧とは、水を1768mm、1.7m以上も上に押し上げる力、ということになります。
ホースを上に向けて、1.7m水を噴き上げる場面を想像してみてください。
なかなかの力が血圧にかかっているとわかるのではないでしょうか。
生きている間ずっと、それくらいの力が鼓動のたびに血管にかかっているのです。