「食事は一日に青汁一杯だけ」の生活を紹介した著書「食べること、やめました」が話題になった鍼灸師、森美智代さんは、21歳の時、脊髄小脳変性症と診断されました。

病気が判明して後、森さんは養護教諭の職を辞め、生菜食・断食療法で多数の患者を治してきた甲田光雄医師の治療を受け始めます。


森さんが少食を始めるきっかけは、難病を克服するための療養の一環だったのです。
 
しかし森さんの場合、ひとつ問題がありました。
 
甲田式療法の柱のひとつである、生菜食が森さんの身体に合わなかったのです。
 

 
脊髄小脳変性症の症状であるふらつきや歩行障害が、生菜食をとるとなぜか悪化するのです。
 
甲田医師の見解は、森さんが陰性体質(体が冷えやすく、胃腸も弱い)であり、生野菜を食べると陰性がさらに進むため病気も悪化するのだろう、というものでした。
 
そこで、甲田医師は生菜食をやめ、通常の加熱した玄米菜食をとるよう森さんに勧めます。
 
その後森さんは症状の悪化と改善を繰り返しつつ、甲田医師の指導のもと断食・運動療法を続けます。
 
歩行障害がひどくなったときは、「三歩歩くと転ぶ」という状態で、這ってトイレに行くこともあったそうです。
 
体重の増減など紆余曲折はありましたが、それでも粘り強く断食療法を続けた結果、森さんはついに脊髄小脳変性症を克服します。
 

 
健康体になった後も食事の試行錯誤は続け、ついには青汁一杯の生活に行きつきました。森さんは現在鍼灸師として精力的に活動されています。