「無病法 極少食の威力」という本を読みました。
 
タイトルどおり、少食による健康維持を説いた本です。
「無病法」(Amazonレビュー多数あり)
 
著者はなんとイタリアルネサンス期の貴族で、ルイジ・コルナロという人物です。

貴族だけに(?)コルナロは若い頃から暴飲暴食に明け暮れていました。
 
そのため30歳で深刻な成人病を発症し、「40代で命を落とす」と医師から宣告されてしまいます。
 
 
最悪の事態を回避する唯一の手段としてコルナロが提案されたのは、「食事の量を大幅に減らす」ことでした。
 
 
ただの少食ではなく、大幅に減らす「極少食」です。
 
 
この「極少食」の実践により、コルナロの身体はみるみる快復。「もう死ぬ」と宣告されたのがウソのように、完全な健康体にまで復活します。
 
その結果、当時としては異例の102歳まで生き、最期は眠るように亡くなりました。
 
 
コルナロの食事量は、一日あたり350グラムの食べ物と400ccの飲み物(ワイン)だけでした。これを二回に分けて食していたのです。
 
つまり一食あたり食べ物約170グラム、ワイン200ccだけ。170グラムといえば、ご飯にすると小さなお茶碗一杯分くらいです。
 
 
少ないですよね!(゚ロ゚;)
 
 
食べなさすぎだろ、と思えますが、この食事により、コルナロは80歳を過ぎても
 
・乗馬や登山を楽しむ
・戯曲や論文を執筆
・自ら歌い、音楽を楽しむ

 
という充実した生活を送りました。
 
ちなみに歌は、「声の良さは、孫にも負けていない。私の声は今が一番大きく、非常に朗々としている」のでした。
 
 
日本では西式はじめ、少食をとりいれた健康法は多くありますが、ルネサンス期のイタリアですでに少食の有効性が主張されていたのはちょっと意外でした。
 
およそ500年前から「食う量を減らせ!」と戒められていたわけです。
 
 
少食に関する本は私もいくつか読みましたけど、外国での話は初めてでした。そのためとても新鮮で、実に興味深かったです。
 
少食に興味があるなら、一度手にとってはいかがでしょうか。コルナロがどんなものを食べていたか、も紹介されています。