いま習慣としては食べていないものの、すごく良いんじゃないかと思う食材がいくつかあります。

「梅干し」はそのひとつです。
 

 
梅は古くから「三毒を断つ」として多くの効用が知られてきました。
 
健康記事をいろいろ読むと、確かに「梅干しって、かなりイイんじゃないかな?」と感じます。
 
このコンテンツでは、梅干しの良さについてまとめています。




梅干しの栄養と様々な効果 有機酸の働き

90%は水分で、少量のたんぱく質と糖質が含まれているほか、ビタミン、ミネラル(カリウム、カルシウム、リンなど)、有機酸は他の食品と比べても豊富に含有しています。
 
梅干しの有機酸はクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などで、炭水化物や脂肪を効率よくエネルギーに変え、乳酸をたまりにくくするので疲労回復を助けてくれます。
 
有機酸は胃腸の働きを活発にして食を進め、便秘や肌荒れを防いでくれます。さらには食中毒予防にも効果を発揮します。
 

 
和歌山県立医科大学が行った研究では、梅干しがピロリ菌の活動を抑制することもわかっています。
 
同大学の別の研究では「梅干しは血管を収縮させるホルモンの活性を抑え、動脈硬化・肩こりなどを予防する可能性がある」と結論付けられています。
 
いわゆる「血液ドロドロ状態」は、カルシウムイオンの反応で起こるとされています。
 
梅に含まれる有機酸はこのカルシウムイオンの働きも防ぐのです。
 
このほか梅干しの働きとしては、

・免疫力アップ、シリンガレシノールによる抗菌作用
 
・ビルビン酸による肝機能回復、クエン酸によるカルシウム吸収促進
 
・ガンコな便秘解消、口臭予防
 
・血液浄化作用
 
・肝機能保持
 

 
などが知られています。




梅干しを使った民間療法 快眠・鎮痛に

梅干しには民間療法にも活用されます。
 
例えば
 
「梅干しをお湯に溶いて飲むと、寝つきがよくなる」
 
があります。私はこれ、初めて聞きました。
 

 
また頭痛のときはこめかみに、歯痛のときはほっぺに梅干を貼ると痛みが和らぐ、といったやり方もあります。
 
これらの治療法は単なる迷信ではなく、最近の調査で梅にはアスピリンと同じような鎮痛作用があることがわかっています。




和歌山県みなべ町での梅干し活用法 カゼ予防に 注意点は?

南高梅の産地である和歌山県みなべ町の人は、外から帰ったら水で7~8倍に薄めた梅酢(梅干しを漬けた液)でうがいをする習慣があります。
 
10年ほど前から学校や幼稚園でも行われて、カゼ予防に効果をあげています。
 

 
東京薬科大学の研究では、梅にはアスピリンに似た鎮痛効果や、血圧を下げる作用を持つ成分が含まれていることがわかりました。
 
このようにかなりイケてる梅干しですが、塩分が多いのは注意点です。
 
先ほどのみなべ町では「梅びしお」という「水で塩抜きした梅干しペースト」がよく使われています。梅びしおはいろんな料理に使えます。
 
「健康の秘訣は梅干し」という有名人は多いようです。テレビのトーク番組などでも、頻繁に出てきますよ。