食中毒というと夏から秋にかけてというイメージがありますが、寒い時期も油断はできません。

暑い時期の食中毒はサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌によって引き起こされることが多いのに対して、冬場はノロウイルスの感染が主な原因になります。

ノロウイルスの症状や対策 注意すべき食品

ノロウイルス感染は毎年1月から2月がピークになります。
 
症状は下痢、腹痛、吐き気、発熱などカゼに似ています。
 
ノロウイルスの潜伏期間は1~2日で、感染者が吐いたものを処理する際の二次感染も多いので注意が必要です。
 
作業するときはマスク、手袋を着用し、容器類は処分するか塩素系消毒薬を使用して殺菌しましょう。
 

 
調理時に殺菌するには、85度で1分以上加熱する必要があり、食品の表面だけを加熱してもだめです。
 
ウイルスによる感染は細菌類と違い、食品の内部で増殖します。ですから、食品の中心部までしっかり熱を通さなければいけません。
 
ノロウイルスはカキ、アサリ、シジミなどの二枚貝に多いので汁物や鍋料理を食べるとき、貝類が生煮えのときは食べない方が賢明です。
 
抵抗力の少ない高齢者や子供が危険なのはもちろんですが、年末などは健康な人でも注意が必要です。
 
というのも年末の忙しい時期は不規則な生活やストレスで体力が落ちていることが多いため、感染すると重症化するリスクが高いのです。




2010年ノロウイルス感染の流行

2010年はノロウイルス感染が流行しました。
 
MSN産経ニュース
ノロウイルス流行の兆し 昨年の2倍超
http://sankei.jp.msn.com/life/body/101120/bdy1011200813000-n1.htm
 
この報道が出た時点での患者数は過去10年で2番目の多さでした。上の記事を要約します。

予防には石鹸による手洗いが欠かせない。
 
感染は子供を中心に広がるため、おう吐や下痢の症状が出たら、保育園や学校に行くのは控える。
 
各県の小児科一ヶ所あたりの患者数は、山形が19.8人で最も多く、次いで大分の19.1人。

患者は7歳以下の子供が70%以上を占めますが、大人でも油断はできません。
 
寒くなってくると、食中毒など経口感染症への警戒はおろそかになりがちですのでご注意ください。