料理研究家の小島みち子さんは、塩を使わない「無塩梅干し」を提唱しています。
 
梅の健康効果はそのままに、塩分はゼロ、おまけに一日で完成するというすばらしい梅干しです。
 
以下に作り方を紹介します。
 
(このコンテンツは雑誌「壮快」2018年8月号161~166ページを参考にしています)
 
画期的!漬けない無塩梅干し&毎日混ぜないぬかみそ
画期的!漬けない無塩梅干し&毎日混ぜないぬかみそ

無塩梅干しの作り方

材料 黄色く完熟した梅1kg。青梅の場合は室内に広げて数日おき、追熟させてから使います。
 
◆竹串などで梅のヘタをとったら梅を洗い、清潔なふきんなどで丁寧に水気をふき取る オーブンを150度くらいに暖めておく
 
◆オーブンの天板にオーブンシートを敷き、ヘタ側を下にした梅を2cmほどの間隔を空けて並べ、庫内に入れる
 
◆焼き始めて20分ほどしたら様子をみて、 
 
・梅から出た水分がシートの上で焦げていたら、温度を10度ほど下げる
・水分が梅のまわりにたまるようならキッチンペーパーで吸い取る
 
それからさらに10分焼く
 
◆30分経過すると、梅が少し膨れ、表面にハリや透明感が出てくる 
 
・そうなっていない場合は温度を10度ほど上げる 
・梅の上面に焼きムラがある場合は位置を入れ替える
・底面に焦げがある場合はひっくり返す 
 
梅を動かす際には皮を破らないように注意する
 
10分ごとに様子を見ながら、さらに20~30分焼く
 
◆表面が乾いてシワが寄り、少し茶色がかった枯れ葉のような色になったら焼き上がり オーブンから天板ごと取り出し、30分ほどおいて粗熱をとる
 
◆保存容器に、酸による腐食を防ぐためのラップを敷いてから梅を並べ、ふたをして密閉する 常温に2~3時間おいて、全体がしっとりしたら完成
 

保存と食べ方

◆冷蔵庫での保存の場合、一ヶ月を目安に食べきる 冷凍庫なら1年ほど保存可能 食べる際は自然解凍する
 
◆完成した後に「土用干し」を行うと、さらにまろやかな風味になり保存性が高まる 晴天の日に無塩梅干しを冷蔵庫から出し、ざるなどに並べて日当たりの良い場所に置く 好みの干し加減になったら容器に戻し、冷蔵庫か冷凍庫に入れる
 
◆1日に食べる量に決まりはないが、体調を見ながら少量ずつ始め、1日2~3個にとどめる そのまま食べても、料理に使ってもよい
 
◆塩気を足したい場合は、食べる際に少量の塩をまぶすか、種から外した実をペースト状にしてから塩を加えるとよい

オーブントースターで作る場合

無塩梅干しはオーブントースターでも作れます。
 
材料や、梅のヘタをとって水洗いし、水分をふき取るまでは上の行程と同じです。
 
◆蒸し器を用意し、蒸しすのこに皿を置くか、オーブンシートを敷き、梅を並べる 20分ほど弱火で蒸したらフタをはずし、粗熱を取る
 
◆トースターの天板にオーブンシートを敷き、ヘタ側を下にした梅を2cmほど間隔を空けて並べ、庫内に入れる 600~700℃で15分間加熱する 
 
・水分が梅のまわりにたまるようならキッチンペーパーで吸い取る
・梅の上面に焼きムラがある場合は位置を入れ替える
・底面に焦げがある場合はひっくり返す 
 
梅を動かす際には皮を破らないように注意する
 
◆梅の表面が乾いてしわが寄っていたら焼き上がり 扉を開けたまま20分ほどおいて、粗熱を取る 加熱が足りないようなら、トースターの庫内が冷えたのを確認してから再加熱する こまめに状態を見て、焼き上がったらスイッチを切る
 
◆保存容器に、酸による腐食を防ぐためのラップを敷いてから梅を並べ、フタをして密閉する 常温に2~3時間おいて、全体がしっとりしたら完成