動脈と静脈にはいくつかの違いがありますが、構造の違いで最も大きいのは、
動脈には筋肉が多い
静脈には弁がある
ではないでしょうか。
動脈と静脈 共通点と違う点
動脈・静脈ともに、外側から外膜・中膜・内膜という三層構造なのは共通しています。
動脈の中膜は厚く、平滑筋という筋肉が多い一方、静脈の中膜は平滑筋が少ないので薄くなっています。
動脈はその筋肉が伸縮して血圧を適切に保ち、心臓から流れてきた血液を循環させます。
中膜が薄い分、静脈の内径は動脈よりも大きいのが特徴です。
また静脈には弁がついており、
筋肉が収縮すると静脈が圧迫されて弁が開き、筋肉が弛緩すると弁が閉じる
という動きをします。
これにより血液は下から上方向へも、逆流することなく進みます。
女性に多い「脚のむくみ」は、下から上への血液の移動がスムーズに起こらず、血液が下半身に溜まりがちになるため発生します。
一般的に女性は筋肉が少なく、静脈に加えられるポンプ作用が弱いのです。
ふくらはぎの筋肉などを鍛えると、足のむくみ解消に効果があります。
毛細血管の壁は非常に薄く、内皮細胞とその外側をとりまく周皮細胞で構成されています。
壁が薄いので全身の組織に酸素や栄養素を直接供給し、組織からは老廃物や二酸化炭素を回収します。
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