「気合だー!」で有名な、元プロレスラーのアニマル浜口さんは「アニマル式数息観」なる独特の呼吸法で煩悩を取ります。
 
本来数息観とは座禅の際に行われる呼吸法で、自分の呼吸を数えるものです。

「ひとつ」を数えるには、静かに息を吸いながら「ひと~」と数え、息を吐きながら「~つ」と数えます。
 
数は10まで、あるいは100まで数えたらまた1に戻ります。
 
ポイントとしては数を間違わないことと、数を数えることに集中して、他の雑念を入れないことがあります。雑念が入ったらまた1から数えなおします。
 
私も何度かやってみたことがありますが、はっきり言って雑念が入りまくります。
 
「雑念を入れてはいけない」と思うこと自体が雑念なので、呼吸をゆっくりにすると10まで数えるのも一筋縄ではいきません。よほど煩悩にとらわれているのでしょうね。

アニマル式数息観やり方 気合いと笑い

アニマル式数息観は立ったまま行います。
 
1から10まで息を吐きながら、リズムに乗って何度も早口で数えます。
 
吐き続けて苦しくなってきたら、胸を張って「ハイハイハイ」と言いながら息を吸って呼吸を整えます。
 
これを何度か繰り返した後、1分間笑い続けます。その後脚を伸ばすなどのストレッチを行って終わりです。
 
座禅での数息観と違い、かなり激しい印象があります。
 
アニマルさんいわく「リズムで数えると無心になれて、煩悩も取れる」のだとか。実行するにはちょっと勇気がいるようですが。
 
 
「数息観」にもあるように、アニマルさんといえば「気合い」に加えて「笑い」です。
 
 
アニマルさんによると
 
・気合は内に溜め込む陰のもの
・笑いは放射状に拡散する陽のもの

 
なのだとか。
 
この二つが合わさって初めて調和がとれるのだそうです。(でも、浜口さんの気合って、内に溜め込んでますかね?)
 
 
何事も気合で臨まなければ成就しませんが、気合を入れて集中を続けると脳も身体も疲れてしまいます。いわゆる「メリハリが大切」というわけです。
 
浜口さんが笑い始めるきっかけになったのは、以前仕事で富士山を訪れた時「富士山が笑えと言ったから」なのだそうです。
 
その日自宅で早速笑い始めたら奥さんや京子さんが「お父さん、狂ったの?」と聞いてきたそうですが・・・。
 
ちなみにアニマルさんは、
 
・腕立て伏せやヒンズースクワットなどのナチュラルなトレーニング
・ダンベルなどを使ったウェートトレーニング

 
も、両方行うのが良いとしています。
 
どちらか片方ではダメで、両方行うことでお互いを補い合う効果が出ると考えています。

笑う回数と笑いの効果 認知機能

2011年12月20日付九州スポーツ新聞の健康コラム「カイチュウ博士の健康四方山話」に、藤田紘一郎教授が笑いに関するデータを紹介されていました。
 
■大阪大学医学部の大平哲也准教授によると、
 
・小学生は1日に300回笑う
・大人は1日に17回笑う
・70代になると1日に2回くらいしか笑わなくなる
 
そうです。
 
 
■大平教授の高齢者を対象にした研究では、笑わない人ほど認知機能が低下する割合が多いことがわかっています 笑わない人は、認知機能が笑う人の2倍以上低下していました
 
 
■アメリカの「サタデー・レビュー」誌の元編集長ノーマン・カズンズ氏は「強直性脊椎炎」にかかりましたが、笑いによって痛みを忘れることを続け、ついには社会復帰を果たしました
 
 
近年の日本では震災はじめ災害が続いています。周辺国との関係も不透明ですし、何かと不安になることばかりです。
 
だからといって、暗い顔をしてばかりでは、悪循環にはまってしまいます。
 
 
逆境の中にも「面白味」を見つけて笑顔になると、自分だけでなく周囲も明るくします。
 
辛い時だからこそ、余計に笑う必要があると思うのです。
 
 
自然と笑うのが本来の「笑い」かもしれませんが、笑顔を作ることで気分が上がることもあるのではないでしょうか。
 
アニマルさんの「数息観」を実践するのもひとつの手かも?