プロレスラーの小橋建太さんは06年の6月29日、所属するプロレス団体ノアの三沢光晴社長を通じて「右腎臓の腫瘍」を発表しました。
 
小橋選手は当然欠場を余儀なくされましたが、「治ると信じて病気と闘っていきたいと思います」という声明を発表しました。
 
小橋選手は同年7月3日に神奈川県の病院に入院し、6日には5時間半に及ぶ手術を受けています。
(この記事は2007年に作成しています)

手術は成功し、他の臓器への転移もありませんでした。三週間後の27日には退院しています。
 
それからは自宅療養・リハビリを開始し、12月10日には武道館のリング上で「必ずこのリングに戻ってきます!」と力強く宣言し、観衆から怒涛の大歓声を受けました。
 
07年の5月には実戦トレーニングを開始し、12月2日には武道館での復帰が決定しました。小橋選手は見事に腎臓の悪性腫瘍を克服したのです。
 
腎臓を摘出しているため、小橋選手には厳しい食事制限が課されました。
 
味付けの濃いものはもちろんご法度で、筋肉を作るのに欠かせないプロテインも禁じられました。たんぱく質の多い食事は腎臓に負担がかかるためです。
 
こういった生活では、それまでのような体・筋肉をキープすることは当然できません。気分がひどく落ち込んでいったそうです。
 
そんな中、小橋選手を支えたのはネット上で寄せられるファンからの励ましの言葉でした。そういったものを読むうちに「リングに戻らなければ」という気持ちが強くなっていったそうです。
 
07年10月の検査でも転移は発見されておらず、12月にはファンの前に姿を見せてくれるでしょう。