コレステロールは、肉類に多いという印象がありますが、魚類にも多く含まれています。
100gあたりのコレステロール量が多い食品などをまとめます。
コレステロールの多い食品
カッコ内はコレステロール量(mg)です。
魚、とくに魚卵類には多くのコレステロールが含まれていることがわかります。
その他コレステロールの多い食品は以下のとおりです。
何かと目の敵にされやすいコレステロールですが、とにかくコレステロール値を下げれば良い、というわけでもありません。
コレステロール値は高すぎても低すぎても良くない
アメリカで実施された大規模な調査では、コレステロール値は高すぎても低すぎても良くないことがわかっています。
その調査にでは、血中の総コレステロール値が
200mg/dl 以上では冠動脈疾患による死亡率が急激に上昇
180mg/dl 以下では冠動脈疾患以外による死亡率が上昇
するという結果が出ました。
つまり、血中総コレステロール値は180~200mg/dl の範囲の数値が死亡率は最も低いということになります。
ヨーロッパやその他の地域でも同様の調査結果が得られているそうです。
日本でも86年から89年まで福井市で26000人を対象に調査が行われています。
その結果、男性ではコレステロール値が低い人ほどガンなどで死亡した人が多く、女性もコレステロール値が低いほど死亡率が低かったのです。
ちなみに、血液中のコレステロール値は季節でも変動が見られ、冬場は高くなる傾向にあります。
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卵とバター・ラード コレステロールの上がり方 国立栄養研究所の調査
国立栄養研究所がコレステロールに関する調査をしました。
健康成人35人を3グループに分け、それぞれに卵5個、7個、10個を10日間から15日間食べてもらったのです。
その後血中総コレステロール値を調べてみたところ、5個群では4%、7個、10個群では5%しか上がりませんでした。
対してバターやラードは1日60gとると一週間で30~40%もコレステロールが上がったのです。
この結果を見ると卵のコレステロール上昇作用は少ないですが、体質的にコレステロール値が上がりやすい人は注意が必要です。
体内コレステロールの量と、コレステロールを含む食品の摂取量と相関関係は無いという主張もあります。
肝臓や小腸が生産するコレステロールのほうが多いからです。
コレステロールは「身体に悪いもの」なイメージがありますが、細胞膜や各種ホルモンの原料となる、本来無くてはならないものです。
善玉、悪玉などと呼ばれているHDLとLDLも同様です。
HDLは細胞で余ったコレステロールを肝臓に戻して再利用する働きがあります。
LDLは逆に、肝臓からコレステロールを運び出し、コレステロールを必要とする場所に届けています。
コレステロールの量は多すぎても少なすぎても健康を害してしまいます。少ないほうが良い、と一概には言えないのです。