「コレステロールが溜まる場所は?」と聞かれたら、私を含め多くの人が「血管の内壁」と答えるはずです。
それでは「血管以外でコレステロールが溜まる場所は?」の答えは何でしょうか?
アキレス腱にコレステロールが溜まる体質 チェック法は
答えは「アキレス腱」です。
ちょっと意外じゃないですか?
体質によっては、コレステロールがアキレス腱に溜まるケースがあるのです。
アキレス腱は常に伸縮を繰り返していて、細かい傷が頻繁についています。
「家族性高コレステロール血症」という体質の人は、この傷にコレステロールが溜まることがあります。
血管内壁の傷に溜まるのと同じで、アキレス腱が太くなっていきます。
この体質かどうかをチェックするには、
■くるぶしの後ろにあるアキレス腱を指でつまんで、厚さが2cm以上ある
■横から見て、アキレス腱が後方に膨らんでいないか
を調べます。
この二つに当てはまった上で、
■LDLコレステロール値が180mg/dl以上
■家族(男性なら55歳未満、女性なら65歳未満)に心筋梗塞や狭心症を発症した人がいる
の二つの条件に該当する場合、家族性高コレステロール血症である可能性が高く、その場合、心臓病のリスクは普通の人より13倍も高くなります。
また、心筋梗塞を起こす10人のうち1人はこのタイプといわれています。
この血症は遺伝の要素が強いため、食生活に気を使うといった対処を実践してもコレステロール値が下がりにくいのが特徴です。
上の条件に当てはまるなら、循環器の専門医に相談しましょう。
「ためしてガッテン」2015年春号(Amazon)17ページを参考にしました。