私のメルマガやこのサイトでは、「これは絶対だろ?」と私が思う健康関連のトピックを何度かお知らせしてきました。

「よく噛む」
「タバコは吸わない」
「適度に筋肉をつける」
「身体は温める方向で」
 
・・・といった健康習慣ですね。

これらに比べるとやや地味ですが、
 
「座りっぱなしはダメ」
 
も「絶対」です。
 
これは私自身も体験していて、「座りっぱなしはヤバイ(悪い意味で)」のは間違いない、と実感しています。
 
このコンテンツではその弊害や対策をまとめています。

座りっぱなしはほぼ寝たきり?病気の原因にも

こちらのコンテンツでは、フランシス・ベーコンの
 
「30分以上続けて座るようなことは避けるべきだ」
 
という言葉を紹介しています。
 
座って身体を動かさない時間を、セデンタリータイム(Sedentary Time)といいます。(以下 ST)
 
セデンタリーライフスタイル(Sedentary Lifestyle)という言葉もあります。(以下 SL)
 
この時間が長いほど健康を害するとの指摘が最近は増えていて、WHOも警告しています。
 
ちょっと語弊があるかもしれませんが、私は
 
座りっぱなしは寝たきりと大差ない
 
と考えています。
 
寝たきりでは筋力が著しく衰えるのは常識です。
 
座った状態も、筋力維持のポイントとしてよく挙げられる脚の筋肉について言えば、寝たきりとほとんど変わりません。脚を下にしているためリンパ液や血液が滞りがちになることを考えれば、寝た状態よりも良くないと言えるかも。
 

 
しかしいまの社会では、仕事で何時間も座ることは珍しくありません。
 
日経ヘルスのアンケートでは、仕事などで1日に6時間以上座っている人は77%にものぼりました。これに加えて一日に7時間寝るとしたら、一日の半分は「寝たきり」状態とも言えます。
 
(もしかしたら、寝るより座っている時間のほうが長いなんてケースもあるかも)
 
かくいう私も実は座りっぱなしの時間が長く、一日6時間座り続けてる日も珍しくありません。
 
私も思いっきり「ほぼ寝たきり」生活なのです。
なので、座りっぱなしのヤバさは実感できます。
 
オーバーに聞こえるかもしれませんが、脚の筋力が細っていくイメージがあるのです。
 
WHOは、

「SLは、タバコ、不健康な食事、アルコールの過剰摂取と並んで、がん、糖尿病、心血管疾患、慢性呼吸器系疾患を引き起こす原因となり、年間およそ200万人の死亡原因となっている」

と警告しています。
世界の死因10位以内に入る日も近い」のだとか。
 
実際、長いSTの悪影響を指摘した調査は複数あります。
 
12万人余りを14年間追跡した米国の調査では、仕事以外のSTが1日6時間以上の人は3時間未満の人に比べ、女性は1.34倍、男性は1.17倍死亡率が高くなりました。寿命にも影響するのです。
 
また、30~45歳の男女1993人を対象にしたフィンランドの研究では、テレビ視聴時間(≒ST)が1時間長くなるごとに女性は1.8cm、男性は2cmずつ腹囲が増えると報告されています。
 
座りっぱなしのヤバさが分かるのではないでしょうか。
 
とはいえ現代では、座らない生活を送るほうが難しくなってしまいました。それに、昔も全く座らない生活をしていたわけではありません。
 
要は、座る悪影響をチャラにするほど身体を動かせばいいのです。それをふまえて、対策を以下に挙げます。
 
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座りっぱなしの弊害対策

■座る時間を極力短くする
当たり前だろと言われそうですが、意外と見逃しているのではないでしょうか。
 
交通機関の発達した現代では、「(車や電車で)通勤中も座り、仕事中も座り、自宅でも座りっぱなし」という生活に陥りがちです。
 
自分の生活を一度見直して、座る時間を可能な限り減らしてみましょう。
 
自転車を使ってもOKでしょうが、「座っている」と言えなくもないので、まずはできるだけ歩くよう心がけるべきです。
 
■低下する筋力をキープするための運動を行う
毎日はムリでも、週に何度かは筋力を維持するための運動が必要です。
 
日経ヘルスの記事によると、複数の専門家が口をそろえて主張しているのは
 
「SLによる筋力低下を防ぐためには、週に二回程度の定期的な運動が必要」
 
という点です。
時間の使い方を精査すれば、、細かい運動も可能になります。
 
これまで座ってテレビを見ていた時間を、テレビを見ながら筋トレする時間にすれば健康のために貢献する時間に180度変化します。
 
脚を強化するためには、何と言ってもスクワットです。フォームに注意して行えば、極めて効果的なトレーニングです。
 
通信販売などでよく売れているエクササイズ用品を使うのもアリでしょう。
 

 
あと、個人的に大事だと感じるポイントがあります。
それは
 
■背中を伸ばし、お腹や胸を張るストレッチを行う
 
です。
 
具体的には、ヨガでいう「伸びをする子犬のポーズ」や「コブラのポーズ」です。
 
私は寝る前にやってます。
 
これらのポーズをやっていると、「あ、このストレッチは身体が必要としている」と感じることがあります。
 
うまく言えませんが、前屈気味に偏ったゆがみを、ストレッチで正常に矯正する感じです。
 
長いこと座ったあとは特にそうです。
最近話題になっている「筋膜」のクセを直す意味もあります。
 
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結局のところ、ポイントになるのは
 
よく歩く、こまめに身体を動かす
 
という、昔から言われている基本的な健康法に落ち着きます。
 
やっぱり、基本的なことを当たり前にやるのが大事、ということでしょうか。
 
日経 Health (ヘルス) 2014年 01月号14~19ページ、52~53ページを参考にしました。