近年は「糖質制限」や「低炭水化物ダイエット」などが取りざたされており、お米の消費量も減少傾向にあるようです。
 
管理人は白ごはん大好き人間であり、玄米も習慣として食べているため、「健康のためにご飯の量を減らす」という発想はそれほど強くありません。

食べすぎはもちろんダメですが、栄養源としては日本人に一番合っている食品だと思うので。
 

 
加えて、お米には優れた特徴がいくつもあります。以下にまとめてみました。

お米食と小麦粉食 スタミナが持続するのは?マウスの実験

お米がスタミナ食として有効であることを裏付ける実験が東京海洋大学で行われました。
 
同大学の研究班が、2グループに分けたマウスにそれぞれ米と小麦粉を与えて飼育し、持久力の違いを調べたのです。
 
マウスの体重の一割にあたる重りを尻尾に付け、水槽を泳がせて疲労で泳げなくなるまでの時間を週一度、4週間にわたって測定しました。
 
その結果、小麦粉食組の耐久時間がほぼ横ばいだったのに対し、米食組は水泳時間が延び続け、4週間目には小麦粉食組のほぼ2倍になりました。
 
さらにもう一つの実験では米食が中性脂肪の上昇を抑える可能性も示唆されたのです。

米のレジスタントスターチ

米にはレジスタントスターチと呼ばれる成分が含まれています。
 
レジスタントスターチとは「難消化性デンプン」のことで、文字通り消化されにくいデンプンです。

食物繊維と似たような働きをするので、ご飯を食べても一部は吸収されずに排泄されます。
 
ご飯を食べても全てのカロリーを吸収してしまうわけではないのです。食物繊維同様、便秘解消も期待できます。
 
レジスタントスターチには他にも次のような特徴があります。

・温かいご飯よりも冷めたご飯で含有量が増える
 
・食物繊維と違い、ビタミンやミネラルの吸収を妨げない 逆に、吸収を促進するという報告もある
 
・タイ米などの長粒種よりも日本米に多い コシヒカリなどのネバリが多い品種には特に多い

 
ご飯はレジスタントスターチを含んでいるので食後の血糖値上昇がゆるやかになります。
 
「ご飯は太る」と言われることがあるようですが、これは誤りで、ご飯は太りにくい食品と言えるでしょう。

お米の保存法

お米が美味しさを保つ目安は、夏場で2週間、冬場で4週間ほどです。分つき米は米ぬかが残っているため白米よりも劣化しやすくなります。
 
お米を保存するのに適した温度は20度前後で、高温・多湿になる場所で保存するのは良くありません。
 
また減農薬のお米は虫が付きやすくなります。トウガラシやニンニクのかけらをガーゼなどに包んで米びつに入れ、虫よけにしましょう。
 
お米を冷蔵庫に入れる場合は、よく乾かしたペットボトルに入れて保存する方法があります。2リットル入るボトルにおよぞ1.8kgのお米が入ります。
 

古いお米を美味しく食べる方法

2010年4月17日の日経プラス1「とことん試します」に、「3年備蓄した米をおいしく食べたい」という記事がありました。
 
三年間放置していたお米の炊き方を工夫して、美味しく食べるには?という主旨の特集です。
 
記事のポイントをまとめて紹介します。
以下、米の量は1合です。

・米を研ぐ際は、金網のザルを使うと強めに研げるので、水の吸収が良くなる また、ボウルで研ぐよりも甘味や粘りが増す この差は時間が経過しても変わらない
 
・炊飯器に竹炭を15グラム入れて炊くと、古い米特有のにおいが消え、食べやすくなる
 
・小さじ半分のはちみつあるいは日本酒を加えて炊くと、炊きあがりは不自然なにおいがキツくなるので良くない
 
・しかし、炊いて2時間経つと、はちみつの方はにおいが消えて美味しくなる また、もっちりした歯ごたえに変化する
 
・一方で、日本酒のにおいは消えない

 
結果的に、もっとも美味しくなったのはお米を金網の中で研ぎ、はちみつ小さじ半分と竹炭15グラムを入れて炊くやり方で、これだとはちみつの炊きあがりのにおいが竹炭に吸収されながら、もっちり感は残るので言うことナシ。
 
ちなみに、はちみつを入れて炊くとお釜にご飯がこびりつかなくなるので洗うのがラクになります。