「病気にならない生き方」で有名な新谷弘実医師は、「絶対に余命宣告をしない」主義だそうです。
 
新谷医師の著書「病気にならない生き方 3 若返り編」読んでみました。

その中から、新谷医師の余命宣告に対する考えを紹介します。

私は、どんな病気でも必ず『告知』します。
 
告知をすると、患者さんのなかには『先生、私の余命はあとどのくらいですか』という質問をされる人もいます。
 
でもそのときは、はっきりと「私は知りません」と答えます。
 
余命三ヶ月とか、半年と、医者が患者に告げるシーンがドラマなどでよく見られますが、医者がそういうことをいうのは大きな間違いだと私は考えています。
 
「あなたの命は、神様から与えられたものです。ですからそれは、神様があなたをいつ天国に呼ぶかという問題であって、私が言及するような問題ではありません」
 
これが私のいつもの答えです。 
 
私が『告知』をするのは、それが、患者さんがそれからの人生をよりよく生きるために役立つからです。
 
しかし、『余命宣告』は違います。
 
医者が余命を宣告すると、患者さんは『生』ではなく『死』を受け入れてしまいます。
これはとても大きな違いです。
 
(「病気にならない生き方3 若返り編」160~163ページより。書名は楽天へリンクします)

実を言うと、私は新谷医師の健康に関する主張に「?」と感じることが時々あるのですが、この「余命宣告」の考え方には全面的に賛成致します。
 
これまであまり深く考えず「余命どれだけ」といった言葉に接してきましたが、新谷医師の指摘には「そう言えばそうだよなぁ」と目を開かされました。
 
ちょっと違うかもしれませんが、漫画「ブラックジャック」で昔読んだ「人間が生き物の生き死にを自由にしようなんて、おこがましいとは思わんかね」という言葉を思い出してしまいました。