幼稚園児や小学校低学年の生徒の間で、アタマジラミに感染するケースが年々増加しています。
 
東京都内の保健所に寄せられるアタマジラミの相談件数は、これまでは06年度が過去最高でした。
 
ところが07年秋時点の相談件数は、前年同期よりもすでに5割増しになっています。

東京都保健福祉局によると、アタマジラミの相談は01年度の496件から増加傾向に入り、06年度には1125件で過去最高になりました。
 
これは東京での統計ですが、アタマジラミの発生は全国的に増えています。それに伴い、シラミ駆除剤の出荷量も増えているのだとか。
 
世界の先進国でもアタマジラミの感染は多いそうです。
 
 
アタマジラミは頭を清潔にしていても接触感染します。感染に季節は関係有りません。
 
家族でタオルやブラシ、あるいは寝具を共有していたり、幼稚園などでの集団生活中に感染することが多いようです。
 
 
アタマジラミは人間の髪の毛に卵を産み付け、頭部に寄生して血を吸います。
 
被害といってもかゆみくらいのもので、伝染病などを媒介した例はありませんが、強く掻くことで子供が頭を傷つけることもあります。
 

 
洗髪と髪の乾燥が不十分な状態が続くと感染が多くなります。洗髪は欠かしてはいけません。
 
子供が小さくて洗い方が不十分な場合は大人が洗ってあげましょう。アタマジラミの卵は熱に弱いのでドライヤーで髪を乾かすのも有効です。アタマジラミは60度の温度に5分間さらされると100%死滅します。
 
アタマジラミの感染は過度に心配する必要はありませんが、日頃の洗髪、すすぎ、乾燥を心がけましょう。
 
発生するのは12歳くらいまでの子供が主です。洗髪を欠かしていないのに、子供が頭をひんぱんに掻くなど、もしかして?と感じたら皮膚科を受診しましょう。
 
 
感染した場合は、アタマジラミを駆除するための薬剤やシャンプーが市販されているのでそれらを利用しましょう。どちらの場合でも日を空けて数回薬剤を使用します。
 
これは髪に紛れ込んでいるアタマジラミを完全に駆除する意味と、卵状態では駆除できない場合があるので、数日経って孵化したアタマジラミを駆除する狙いがあります。
 
 
目の細かいくし(目が0.1~0.2ミリ)で髪をとかすことでアタマジラミを落とす方法もあります。こちらは卵にも効果的です。
 
民間調査機関のエフシージー総合研究所が、市販されているアタマジラミ駆除用くしで行った実験では、髪の毛に付着した卵もほぼ100%除去できています。