以前行きつけの定食屋さんを開店直後に訪れ、ご主人と女将さんを相手に話をしていたら、女将さんの携帯が鳴りました。
電話に出るなり、女将さんがいきなり悲鳴を上げ、慌て始めました。
子供の熱性けいれん(ひきつけ)の対処 服をゆるめ横に寝かせて様子を見る
電話は女将さんのおふくろさんからで、何でも女将さんの2歳の子供がけいれんを起こしているとのこと。
電話を切り、明らかに動揺している女将さんを、ご主人は「熱けいれんだろうから、心配いらないよ」と比較的冷静になだめていました。
とはいえ、女将さんが居てもたってもいられない状態なので、その日は急きょ店を閉めることになり、私も店を出ました。
熱けいれんとは、子供がカゼなどで発熱した際、けいれんを起こす症状です。
5歳以下の子供の5~8%に発症し、5歳を過ぎるとほとんど見られなくなります。
私はその時子供の熱けいれんについて知識が全く無く、二人の様子を黙って見ているだけでした。
これは私としてかなり悔しい事態だったので、自宅に帰ってから、子供の熱けいれんについてネットで知識を仕入れてみました。
子供が目の前でけいれんを起こし、意識を失ってしまうと親としては激しく動揺するものですが、いろいろ調べた末に結論として言えるのは・・・
・衣服をゆるめて身体を横にして寝かせ、最低でも10分間は何もせず見守る
のが最大のポイントだということです。
吐くことがあるので、吐しゃ物をのどに詰まらせないよう、横向きに寝せます。
症状としてはインパクトが強烈ですが、子供がけいれんを起こしても、
・数分間で止まることがほとんど
・舌をかむことはない
・後遺症が残ることもない
・そのまま亡くなってしまうことも、もちろんない
のです。
パニックになった親が、すぐに119番に電話しても、救急車が到着するころには子供の痙攣は治まっていることも多いのだとか。痙攣が10分以上続くようなら、救急車を呼びます。
また、
・口に何か噛ませようとするのはダメ
・意識が無くなっても、身体を揺すったり大声で呼びかけるのもダメ
です。
結局のところ、「服をゆるめ、横に寝かせて見守るだけ」が一番なのです。
目の前で子供がけいれんを起こしたら、動転して救急車を呼ぶのは無理もない話ですが、まずは親が落ち着いて様子を見守るのが肝心です。
その後定食屋さんを訪れ、ご主人や女将さんと話したところ、「子供のけいれんは、救急車が来るころには治まっていた」そうです。
救急隊員の方からは「これはまだ症状が軽い方ですよ」と言われたとか。
今回の件は、上で紹介した「子供の熱性けいれんは、衣服を緩めて横に寝かせ、何もせずそのまま見守るのが良い。救急車を呼んでも、到着するまでに治まっていることもある」そのままの事例だったのです。
痙攣している子供を目の前にしたら救急車を呼びたくなるのもわかる話ですが、過度に心配する必要はなく、落ち着くことが大事なのです。
気温の低い日が続くと、カゼやインフルエンザにかかって熱を出す子供さんも増えます。子供が熱けいれんを起こしても、まずは親御さんが冷静になりましょう。