「未熟児網膜症」という病気が以前ありました。
身体機能が不十分なままで生まれてきた未熟児は、保育器にいれて育てられます。
その際、心肺機能が未発達で十分でないときなど、以前は保育器の中に高濃度の酸素を入れることがありました。
このとき、同時に乳児の体内で活性酸素が大量に発生してしまうケースがあったのです。
この活性酸素が網膜血管を傷つけ、乳児の視力を奪ってしまうという事故が多発しました。これが未熟児網膜症です。
未熟児網膜症は自然に回復することが多い疾患ですが、網膜が傷つくことがあります。
また症状が重い場合は網膜はく離を引き起こし、最悪の場合は失明に至るので軽視はできません。
心肺機能を助けるために入れられた酸素がリスクになるわけで、現在では保育器の中に高濃度酸素を入れることはありません。(酸素投与を受けていない子供でも未熟児網膜症を発症する例はあります)
活性酸素が万病のもと、果ては老化のもとであることはよく知られています。
酸素は人間が生きていくうえで絶対に必要なものですが、人間が体内に酸素を取り込むと活性酸素が必ず発生するのは非常にやっかいです。
健康を維持するためにはある程度の運動は必要ですが、激しすぎる運動は多量の活性酸素が発生してしまい体には良くありません。
このへんのさじ加減が難しく、また活性酸素をいかにして抑えるかが大事になります。
活性酸素を抑えるために抗酸化物質(ビタミンCやE、ポリフェノールなどたくさんあります)を摂取する必要があるわけです。
未熟児網膜症 活性酸素が原因
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