カフェインは摂取しすぎると有害ですが、適量であれば健康効果が期待できます。

このコンテンツでは、カフェインの作用を2つ紹介します。




まずはカフェインの肝臓保護効果について。
 
アメリカで9849人を対象に19年間調査した結果によると、肥満や大量飲酒という危険要因があっても、コーヒーや紅茶を1日2杯以上飲む人は1杯以下の場合と比べて肝障害が進行する割合は半分に抑えられていました。
 
ただし、ウイルス性の肝炎ではコーヒー、紅茶に抑制効果はありませんでした。
 

 
次にカフェインの脳への作用を。
 
オーストリアで被験者11人の脳内活動を調べたところ、カフェインが短期記憶を向上させることがわかりました。
 
11人を2つのグループに分け、カフェイン100mg(カップ2杯分)を与えた群とプラセボ群に対して短期記憶テストを行ったのです。
 
この結果、カフェインを摂取した群は前頭葉の働きが活発化して成績が向上しました。
 
私の推測としては、カフェインの脳覚醒作用が発揮されたと考えられます。

ところで、ある年代より年上の人であれば、「コーヒーは何となく身体に悪い」というイメージがないでしょうか?
 
実は私もそのひとりなのですが、これまで目にした健康トピックは「コーヒーは健康に良い」という記事ばかりです。
 
「コーヒーは身体に悪い!飲むな!」という主張は皆無なのでは?と思えるほどです。
 
上で紹介したカフェインの他、コーヒーにはクロロゲン酸という強力な抗酸化物質が含まれています。
 
クロロゲン酸もコーヒーの健康効果に貢献していると考えられますが、いかに体に良いコーヒーでも、やはり飲んではいけないケースはあります。




妊娠中のカフェイン摂取はやはり良くない 胎児への影響

私のメルマガや上の記事で「コーヒーは身体に良い」という内容をお伝えしています。
 
このサイトでは、コーヒーの健康効果 クロロゲン酸の効果というコンテンツも作っています。
 
概ね推奨されるコーヒーですが、妊娠している女性には勧められません。
 
イギリスで妊娠中の女性2635人を対象に行われた調査によると、妊娠中のカフェイン摂取は低体重児を生むリスクを高めることがわかりました。
 
2007年の1月の「メディカル・トリビューン」紙に発表されています。
 

 
この調査は英国レスター大学のジャスティン・コンジェ博士の研究チームにより行われ、次のような結果が出ています。
 
低出生体重児を出産する推定リスクは、
 
1日に100~199mg(カップ1~2杯程度のコーヒーに含まれる量)のカフェインを摂取する妊婦は、100mg以下(カップ1杯未満)の妊婦に比べて低体重児を出産するリスクが20%上昇し、200~299mg(カップ2~3杯程度)とると50%上昇していました。
 
「妊娠中にカフェイン摂取量が増えるほどリスクは高まる」わけです。
 
このカフェインはコーヒーに限らず、お茶、コーラ、チョコレートに含まれるものも同様でした。(この研究はイギリスでの調査だったため、お茶からのカフェイン摂取が多かったのです)
 
この結果からは、コーヒーに限らず、カフェインを含む食品は妊婦さんにとってNGだとわかります。
 
現在はカフェインゼロのコーヒーも多数販売されているので、どうしても飲みたい場合はそれらを利用しましょう。