スポーツなどの競技中、打撲や捻挫といった外傷を負うことがあります。
 
その際には、患部を氷などで冷やすアイシングという応急処置が行われます。
 
アイシングを行う理由としては次のようなものがあります。

・患部を冷やすことで細胞を一時的に冬眠状態にし、代謝を抑えて損傷の拡大を防ぐ
・冷たさで患部を麻痺させ、痛みを少なくする
・血管を収縮させて腫れを抑える

アイシングは比較的簡単に行える処置ですが、次のような注意点もあります。
 
・冷やす際には凍傷防止のため、患部にタオルをあててから冷やす
冷やす手段に保冷剤を使う場合は特にタオルが必要。保冷剤は氷よりも温度が低いため。
 
・氷をあて続ける時間は長くても20分間、あるいは患部の感覚がなくなるまで
それ以上続けると凍傷になるおそれがある。
 
・冷却を中断すると30~40分ほどで麻痺がおさまり、痛みを感じるようになるので再び冷やす
 
 
アイシングはあくまで応急処置ですので、外傷を負った場合はできるだけ速やかに医師の診断を受けましょう。
 
 
アイシングはケガの応急処置だけでなく、炎症や疲労を素早く解消するためにも使われます。
 
プロ野球で登板を終えたピッチャーが、包帯でできたギプスみたいなものを肩にはめてますよね。
 
あれは肩を冷やすための専門の道具で、中には冷却パックが入っています。つまり肩をアイシングしているわけです。
 
 
投手の肩のアイシングは血管を一度収縮させ、その後の血管拡張により血流を促進することで老廃物をすばやく排出するねらいがあります。(ただしアイシングは良くない、という主張もあります。下の記事を参照して下さい)
 
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アイシングは逆効果?三好基晴医師

投球を終えたピッチャーが肩を冷やす「アイシング」はすでにおなじみの光景になりました。
 
投球後のアイシングは、プロ・高校野球を問わずほぼ常識になっているようですが、ホスメック・クリニック院長の三好基晴医師は「スポーツ選手の冷却療法は逆効果」と主張しています。
 
 
ピッチャーが登板を終えると、肩などに炎症が生じることがあります。
 
アイシングは炎症を抑えるために行うわけですが、三好医師は炎症を身体の防御反応ととらえているため、これを妨げる冷却療法は身体に良くない、としているのです。
 
医者と薬にだまされない法―小さな病気が、大きな病気を治す
医者と薬にだまされない法―小さな病気が、大きな病気を治す
 
三好医師は著書「医者と薬にだまされない法」で冷却療法について

一時的には良いようでも、長い目で見れば、選手生命を短くしてしまいます。
 
以前は20勝投手や30勝投手がいましたが、最近ではほとんどいなくなってしまいました。これも冷やすことが要因となっているのかもしれません。

と語っています。
 
アイシングの狙いは「血管を一度収縮させ、その後の血管拡張により血流を促進することで老廃物をすばやく排出する」であり、これはこれで理にかなっているように感じます。
 
 
一方で三好医師の「炎症は防御反応」もわかる気がします。
 
「カゼをひいた時の発熱は防御反応なので、熱は下げない方がカゼの治りは早い」のと同じ理屈のように思えます。
 
 
果たしてどちらが正しいのでしょうか?
 
ちなみに50歳まで現役を続けた、元中日ドラゴンズの山本昌投手は、アイシングをしませんでした。ただし、山本投手はアイシング否定しているわけではありません。
 
こちらをどうぞ。
山本昌投手 ケガをしなかったコツ・秘訣 投げ方「アイシングはしない」
 
 
正直な話、結論は私にはわかりません。ただ、「アイシングは逆効果」という意見もあることは頭に入れておいても良いのではないでしょうか。
 
大規模な統計調査が行われれば何らかの指針が出そうなのですが。