現在主流のファイバースコープ内視鏡には弱点があり、口、肛門いずれから入れるタイプでも小腸内部を検診することができません。
 
時には腸壁を傷つけたり、再使用の際に感染症をうつす危険性があるからです。
 
ファイバースコープタイプの内視鏡の弱点を補うべく、現在「カプセル型内視鏡」が開発されています。(07年現在)

これは文字通り内視鏡を飲み込むもので、胃→小腸→大腸→直腸と、8時間ほどかけて消化器官を通過します。その間映像を送信し続け、最後には排泄されるわけです。
 
このカプセルタイプの内視鏡はオリンパスメディカルシステムズが開発しているもので、長さ2.6cm、幅1.1cmという大きさです。
 
CCDカメラと、腸内を照らすための発光ダイオードを装備しており、画像を発信する機能を持っています。発信された画像を外部のモニターで見ることができます。
 
無線による操作など、カプセル自体を動かすことはできませんが、内臓されているカメラを回転させることは可能です。
 
今後は疾患部分に薬を放出したり、患部を採取して収納し、体外に運び出す機能などを開発する予定なのだそうです。
 
カプセルタイプの内視鏡は、ヨーロッパではすでに05年10月に発売されているそうです。日本では08年に承認・発売される見通しです。