今回は大胆にも「健康診断は受けなくてもいい!」説について。

※管理人より
このコンテンツで紹介している論者には「主張が極端すぎる」といった批判を受けている方もいます。
 
私としては「健康診断は受けるべき」の立場ですが、別の考え方を理解する意味で紹介します。

「週刊文春」の「健康診断は不要」記事

最近はネットやその他の媒体で「健康診断は必要ない」旨の記事を目にするようになりました。
 
このコンテンツでは、雑誌「週刊文春」2014年5/29号(Amazon)150~153ページを参考に、「健康診断は不要」とする主張をまとめます。(昔のソースで申し訳ありません)
 

 
健診を受けた人と、受けていない人では死亡率があまり変わらないどころか、検査を受けた人のほうが死亡率が高かった、という調査結果もあるそうです。
 
そして、「受けなくてもいい」主張をしている医師の中にも、「これだけは検査すべき」という項目もあります。
 
「これは放置するとヤバい」指標ですね。それについてもお知らせます。

海外の例 検診を受けても差は無い・リスクが上がることも?

「近藤誠がん研究所」の近藤誠医師によると、外国には、「人間ドック」や「健康診断」という習慣?は無いそうです。
 
というのも、アメリカやイギリスで行われた比較試験の結果、健診を定期的に受けた人とそうでない人は寿命に差が無いと判明したからです。
 

 
アメリカで35歳~54歳の男女1万人以上を
 
健診群(健康診断を受けた人)と
放置群(受けない人)
 
に分け、7年間でどれくらい亡くなったかを調べたところ、
 
健診群では千人あたり35.6人
放置群では千人当たり39.2人

 
でした。
 
イギリスでも似たような結果であり、これらを「特に差はない」と判断できる科学的根拠として健診・人間ドックは行われていないのです。
 
フィランドではこんな試験も行われています。
 
健康な男女1200人を放置群と、医師がライフスタイルに介入する群に分け、15年ほど追跡調査を行いました。
 
「介入群」に対しては、血圧や血糖について医師がアドバイスし、数値が下がらない人には薬を処方しました。
 
追跡調査の結果、「介入群」のほうが死亡率は高かったのです。
 
近藤医師は

フィンランドの試験の類推からいくと、日本人は検査を受ければ受けるほど寿命を縮めている。
 
(中略)
 
普通に日常生活が送れていて、ご飯も美味しい人は、検査を受けないほうがいいんです。

と語っています。

検診に否定的および受けない医師や識者の意見 その理由は?

新渡戸文化短期大学学長の中原英臣医師は、

日本では健診がビジネスになっていて、健診を行うことで患者を作りだしている。基準値も厳しすぎて、健康な人も病気にされている。

としています。
 

 
「ホンマでっか!?TV」にも出演している、生物学者の池田清彦早稲田大学教授も、20数年前に行った内視鏡検査を最後に、健診を受けていません。
 
池田教授は内視鏡検査で体調を崩してしまい、検査は身体に対する「侵襲」であると考えるようになります。
 
しかも検査結果は「何も問題なし」だったため、ますます健診の意義を感じられなくなりました。
 
関東医療クリニックの松本光正院長は、患者から「健康診断を受けたほうがいいか?」と聞かれたら「別に受けなくてもいい」と答えています。
 
というのも、

病気探しをしてマイナス思考になるので、むしろやらないほうがいい。

と考えるからです。
 
さらに、医師でジャーナリストの富家孝氏は

私自身も健診は受けていません。約十年前、狭心症を発症しましたが、たとえ健診を受けていてもわからなかったと思います。
 
調子が悪くなって病院で調べたとき、心電図やCTでは発見できず、心エコーでわかったからです。
 
心エコーは健診でやりませんよね。逆に考えると、健診を受けても意味がないことになる。
 
健診はその日の状態しかわからないし、翌日の体の状態はまた違いますから、そういう点でも意味がない。
 

のだとか。
 
「健診必要なし」派の意見のキモは、
 
・メンタル面に悪影響を及ぼす懸念がある
・健診自体の有効性を疑問視

 
といったところでしょうか。
 
・・・と、ここまで「健康診断必要なし」派の主張ばかりを紹介しました。
 
もしかしたら「だったら、健診の類は全く必要ないのか?」と感じられるかもしれません。
 
しかし、「必要なし」派の医師の中にも、「この検診だけは受けておくべき」と主張する項目があります。

否定派も勧める検診内容とは?2つのがんと○○病

日の出ヶ丘病院の小野寺時夫医師は「(健診は)三年に一度でいい」としながらも、
 
乳がんと子宮頚がんの検診は受けたほうがいい
 
と主張しています。
この二つは早期発見で完治するからです。
 
(むらお注:個人的には、胃がん検診も加えたほうがいいのでは?と感じますが)
 
折しもこんな報道がありました。
【訃報】読売テレビ、清水健アナの一昨年結婚した妻、若すぎる29歳で死去
http://nstimes.com/archives/1740.html
 
ご夫人が亡くなったのは、乳がんが原因だったそうです。ご冥福をお祈りいたします。
 

 
そして先に紹介した、「検診は別に受けなくていい」の松本医師も、
 
「血糖値は数年に一度、測ったほうがいい」
 
としています。
 
糖尿病の兆候がないか調べるためです。
 
いうまでもなく、糖尿病は非常に恐ろしい病気です。タチの悪さでは、ガンに勝るとも劣りません。
 
血糖値の変化を見て糖尿病の予兆が表れていたら、その時点で対処する必要があります。
 
「こんなに悪くなっているとは知らなかった」では済まされないため、定期的にチェックしなくてはいけないのです。

もうひとつ注意点「安易に薬を飲まない」数値が悪くても

文春の記事で「もうひとつ注意すべき」としているのは
 
数値が悪かったからといって、安易に薬を飲まないこと
 
です。
 

 
「血糖値や血圧が高かったとしても、薬ではなく生活習慣の見直しで改善を図るべき」
 
とは、記事を通して強調してあります。
 
冒頭の近藤医師も「(日本人は)薬の副作用で死んでしまう」と考えています。
 
現代では多くの人が職場での定期健診が義務付けられています。
 
それに、以前お知らせした歌手の小林幸子さんのように、年に2~3回検査を受けて、50年も仕事を休まず元気そのもの、という人もいます。
 
結局はここでも人それぞれ、という結論になりそうですが、この機会に
 
■絶対に外せない健診
■健診を受けることのデメリット・注意点(薬よりも生活改善など)

 
も意識してみてはいかがでしょうか。