捻挫とは、関節部分をひねるなどして靭帯や関節包部分などを損傷してしまう症状を言います。
 
関節部分なら全身どこにでも起こる可能性があり、「捻挫」の範疇に入る症状はたくさんあります。
 

 
「ムチウチ」や「ぎっくり腰」、さらには「突き指」もそれぞれ首、腰、指の「捻挫」なのです。

スポーツ障害として頻繁に発生し、アウトドアやスポーツの機会が増えるとともに捻挫の発生も増加します。
 
いざ発生したときに慌てないよう、捻挫の応急処置法を紹介します。

捻挫した際の対処法 まずやることは?

捻挫したときにまず大事なのは患部を動かさないことです。少しでも痛みの少ない状態を保ち、安静にしましょう。
 
次に患部を冷却します。
 
捻挫してしまった直後は、湿布よりも氷や保冷剤などを使って直接患部を冷やす方が効果的です。
 

 
ビニール袋などに氷や保冷剤を入れ、患部に当てます。氷水をはった容器に患部を入れても良いでしょう。
 
連続で当てる時間は15分ほどです。
 
冷やすことで患部の感覚が無くなり、マヒしてきたら一旦冷やすのをやめ、痛みが戻ってきたらまた冷やします。
 
子供の場合は、連続して冷却する時間を少し短く(10分ほどに)します。
 
これらの処置をする際、患部を軽く圧迫しておくと内出血などによる腫れを軽くすることができます。
 
圧迫には包帯やテーピングを使いますが、あまり強く圧迫しすぎると症状を悪化させることがあるので注意しましょう。慣れない人がテーピングを使うと、圧迫過多になることが多いようです。
 
最後に、患部はできるだけ心臓よりも高くします。それにより内出血を軽くすることができるからです。
 
患部を冷やしている最中も可能な限り高くしましょう。
 

 
まとめてみると、捻挫になったら患部を・・・
 
・安静に保つ
・冷却する
・軽く圧迫する
・心臓より高く保つ

 
・・・ことが応急処置になります。
 
骨折や靭帯断裂の可能性もあるため、これらの応急処置が一通り済んだらできるだけ早く整形外科などの医療機関を受診しましょう。

突き指になったら 応急処置とやってはいけないこと

突き指はスポーツ中のケガとして多発する症例のひとつです。
 
私も子供の頃、バスケットボールやバレーボールをしていて突き指になったことが何度かあります。
 
それほどひどくはなかったのですが、いま思えば当時流布されていた突き指の応急処置は間違っていたようです。(´Д`)
 

 
突き指になってしまった際の注意点をまとめます。




指を引っぱってはいけない

子供の頃、「突き指したら指を引っぱると良い」と聞いたことはありませんか?
 
私は本か何かで目にした記憶があり、しばらくはそのように信じていました。
 
しかし、突き指になって指を引っぱるのは絶対に禁物です。
 
引っぱると腱や靭帯などの損傷が悪化することがあります。
 

とにかく安静にして動かさない

割り箸など棒状のものとテーピングを使って、患部に「添え木」ができれば理想的です。
 
添え木できなければ隣の指を「添え木」として、二本並べてテーピングします。安静にして動かさないのがポイントです。

患部は冷やし、温めない

患部の固定ができたら氷などで冷やします。
 
温めるのは良くないので、入浴などでお湯につけるのはNGです。入浴自体は問題ありません。
 
女医さんと患者

その他ポイント

アルコールを摂取すると炎症が悪化することがあります。突き指したらお酒はご法度です。
 
患部を心臓より高くしておくと腫れが抑えられ、症状が軽くなります。
 
突き指は比較的頻繁に起きるとは言え、骨折などを伴うこともあるので軽く見てはいけません。
 
応急処置をしたら整形外科を受診し、骨や腱などの状況を詳しく調べてもらいましょう。