高校野球のピッチャーが連投すると「肩の使い過ぎ」を指摘されます。
大リーグでは「ピッチャーの肩は消耗品」という意識が強く、練習でも無駄な投球は極力抑える傾向にあります。
投げ込んで調子を作る傾向の強い日本のピッチャーが、大リーグでプレーしていると「もう少し投げさせてほしい」と不満を持つことも多いそうです。
ピッチャーの肩のように特定の関節を使い続けると、炎症などのトラブルを起こしやすくなります。
似た例は他のスポーツでも見られます。
サッカーであれば股関節やひざ関節、バレーボールであれば膝や腰、テニスであればひじや手首のように、特定の関節を動かし続けると何らかのトラブルが起きやすくなります。
それでは、関節はできるだけ動かさないのが良いのでしょうか?
実は、関節はずっと動かさずにいてもトラブルを起こしやすくなります。
最もわかりやすいのは、ずっと座り続けているパターンです。
同じ姿勢を続けると、特定の関節ばかりに負担がかかります。 座り続けると、腰や首に荷重が集中します。
長時間のデスクワークで首や腰が痛くなった経験のある人も多いはずです。
血行も悪くなるので、「コリ」も発生します。
また、関節を動かさないということは筋肉も動いていません。
筋肉が動かないと、筋力は当然弱くなります。
筋力が弱くなると関節に痛みが発生しやすくなります。膝痛や腰痛の原因が筋力不足であることは多いものです。
関節の運動に関しても、健康トピックでしばしば言われる「ほどほど」が良いようです。