「週刊文春」に、落語家の立川談春さんと日本歯科医師会 会長の大久保満男さんの対談記事がありました。
なかなか興味深い内容で、談春さんによると落語家は歯を非常に大事にするのそうです。
戦前戦後、名人と呼ばれた落語家が引退する一番の理由が「歯」だったという話もあります。
入れ歯で思うようにしゃべれなくなり、「入れ歯前」「入れ歯後」と評される落語家もいました。
普通の会話の場面ではそれほどではなくとも、雨を描写したり、そばをすする場面、あるいは威勢よく啖呵をきる際などは、歯の調子が影響してくるのです。
談春さんいわく
お客さんには分からないような差でも、自分には許せない息の漏れ方っていうのがあるんです。超一流の人ともなると、それで本人がもうイヤになっちゃう。
そうです。
そのため、落語家はみんなかかりつけの歯科医をもっていて、マメに通院しています。
談春さんの師匠だった立川談志さんも、朝起きたらすぐ洗面所に行き、まず舌苔を取っていました。
それから10種類近くある歯ブラシで全ての歯を磨き、歯間ブラシや糸ようじも駆使して30分ほど歯の手入れを続けていました。
談春さんも、口腔ケアに朝夕30分以上かけています。
一般の人が歯磨きに毎日30分かけるのはなかなか難しいですが、いまやっている口腔ケアで十分かな?という意識を持つ必要はあるでしょう。
歯磨きや歯間ブラシといったケアだけでなく、管理人としては唾液をたくさん出すことも大事ではないか考えています。
唾液は口の中を中性に保って虫歯を防ぐだけでなく、含まれているカルシウムで再石灰化を助けてくれます。
余談になりますが、唾液は抗酸化作用も強いので口以外の健康維持にもプラスになります。
歯の健康は全身のコンディションに直結します。落語家さんほどではなくとも、歯の健康維持には気を配りましょう。