私たちの脳には、140~150億の脳細胞がありますが、20歳をすぎる
あたりから徐々に減りはじめ、60歳になるころには若いころの五分の四になってしまいます。

脳に必要な栄養素のなかでも特に大事なのは、酸素をはじめとしてアミノ酸、ブドウ糖の三つです。
 
年をとったからといってあまりに粗食に走ると、脳への栄養が不足する恐れがあります。
 
ハムとサラダ
 
年とともにどんどん数が減っていく脳細胞でも、脳細胞自体が元気で活発に活動していれば、脳細胞の死滅スピードを遅らせることができます。
 
この時に活躍するのがアミノ酸で、中でもバリン、ロイシン、イソロイシン、アルギニン、グルタミンの5種類は特に重要な働きをします。
 
脳が受け取った情報は、電気信号の形で脳細胞間を伝わります。
 
上のアミノ酸はこの信号を強くし、より強い刺激に変える働きをします。
 
脳細胞同士の情報交換のネットワークを広げる樹状突起という部分があります。上の五種類のアミノ酸はこの樹状突起の原料にもなるのです。
 
脳細胞同士のネットワークが広がれば情報が隅々までいきわたり、なおかつ電気信号が強くなるので、必要な情報を素早く、混乱することなく引き出せるようになります。