当サイトでは、身体の熱と体調不良の関連について、新潟大学の安保徹教授の考えなどを紹介しています。
 
一般に体温が低いと体調不良の原因になりがちなのですが、最近は低体温の人が増えているのです。
 
2011年3月26日付の日経プラスワンに、平石貴久医師の「平熱が低い現代人」というコラムがありました。

低体温の原因や弊害および対処法がうまくまとめられていたので、内容を要約して紹介します。
 
コラムによると、現代人の体温が低くなったのは、次のような理由によります。

・朝食抜きや夕食のドカ食い
・過度のダイエット
・体温を下げる野菜や果実のとり過ぎ
・入浴なしのシャワーだけの生活
・身体を締めつける下着や洋服
・運動不足による新陳代謝の低下
・過度のストレスや自律神経の乱れ
・便秘

 
体温が低いと次のような弊害が起きます。
 
・血行が悪くなる
・免疫力が低い(体温が一度上がると免疫力は5倍以上になる)
・アレルギーが出やすい
・生活習慣病やがんにかかりやすくなる
・太りやすい

 
平石医師は、低体温を防ぐ方法として、次の5点を挙げています。

・ショウガ、ニンニク、ミョウガ、山芋、ネギ、カボチャなど、体温を上げる食品を食べるよう心がける
 
・栄養バランスに一層気をつける 糖質や脂質をとり過ぎない ミネラルを摂取する
 
・エネルギー効率を高めるためにビタミンB1、B2、鉄、亜鉛、セレンなどのミネラルを十分摂取する
 
・体温の7割は筋肉でつくられるので、筋トレを実践し筋肉を増強する 
 
・ストレスや不規則な生活は自律神経の不調を引き起こすので、極力少なくなする

 
慢性的に体温が低い低体温は、メリットもありますが、一般には上記のように身体の不調の原因になります。
 
食が乱れがちで、普段の生活で筋力を使うことが少なくなった現代では、男女を問わず低体温を防ぐ意識が必要ではないでしょうか。

「体温を上げると健康?」MSN産経ニュース

このサイトには、「ちょっと反論が考えられない健康法」のコンテンツがあります。
 
「タバコは吸わない」
「よく噛む」
「鼻呼吸をする」

 
など、およそ異論が出そうに無い健康法をまとめています。(そのコンテンツはこれは絶対だろ?その1 おそらく反論の余地のない健康の秘訣です)
 
この中で「健康のために身体は温める方向で」という内容を紹介したのですが、2010年9月14日のMSN産経ニュースさんに
 
「『体温を上げると健康』って本当? まずは自分の平熱を知ろう」
sankei.jp.msn.com/life/body/100914/bdy1009140931002-n1.htm
 
という記事がありました。(現在は削除されています)
 
私は「おぉ!もしかして反論かな?」と興味をソソられ、読んでみました。
 
記事の内容をまとめてみると、こんな感じです。

・「体温を上げよう!」という趣旨の本がよく売れている
(当サイトでもとりあげた石原結實医師の著書も紹介されています)
 
・低体温の人が増えているようだ
 
・体温は37度くらいがちょうど良いが、36度以下でも元気で暮らしているなら問題なし まずは自分の平熱を知ること
(山梨県ひかりの里クリニックの入來正躬医師)

 
「体温を上げると健康」への反論というよりも、「体温が低めでも健康ならOK」という記事と言えるでしょう。
 
私のメルマガや、このサイトでは「体温を上げる」を
 
・筋肉をつけるなどして自力で体温を上げる
・暖かくして身体を冷やさない

 
の二つの意味で使っていて、どちらも健康増進に役立ってくれると考えています。
 
一般的にも、体を温めたほうが不調は起きにくいとされていますが、上の産経ニュースの記事によるとたとえ体温が低めでも特に不都合がなければOKということになります。
 
心身ともに健康であれば、「体温低めだけど大丈夫かな?」といった心配をする必要はないのです。
 
このへんは当人しかわからないことなので、(当サイトも含めて)ネットなどの情報は参考程度に聞き、自分で判断してみましょう。