このサイトや私のメルマガでは「空腹」や「カロリー制限」についてたびたびとりあげています。
 
このコンテンツでは、ランニングとカロリー制限についてお知らせします。
 
(このコンテンツは雑誌ランナーズ 2012年07月号14~15ページを参考にしています。当コンテンツの内容は記事掲載当時のものです)

城西国際大学で運動生理学を研究している大塚正美教授は、

現代のランナーはエネルギー摂取量をもっと抑えると人間本来の機能が発揮され、さらに速く走れる。

と考えています。
 
現代のランナーは食べすぎ、というわけです。
 

 
大塚教授は5項目からなる「直近1ヶ月の空腹力チェック」表を作っていて、該当する項目が三つ以下だと空腹とは縁遠い生活をしていると判断できるそうです。
 
その五項目は以下のとおりです。

1 体重が増えていない 
2 走る2時間前からはカロリーのあるものは口にしていない 
3 走る6時間前には食事を済ませている 
4 ジャンクフードを食べるのは、1ヶ月に1度以下 
5 よく噛んで食べるほうだ

 
空腹の底力を発揮するために、最低限これだけは行うべき、としている10項目もあります。

1 走る5~6時間前に食事を済ませる 
2 走る2~3時間前からはカロリーのあるものを口にしない 
3 よく噛んで食べる 
4 仕事や家事には全力投球 
5 ジャンクフードは食べない 
6 脂肪の多い食事、精製された食品は食べ過ぎない(白米より玄米や雑穀米、穀類が良い) 
7 植物性のたんぱく質を食べる 
8 旬な食材を食べる 
9 食事の内容は彩り豊かにする 
10 長い期間、地方に行く時はご当地名物を食べる
 

 
大塚教授が日体大4年生の時、箱根駅伝の1ヶ月前まで走りこみをほとんど行っていなかったそうです。
 
しかし12月に入ってから夕飯をほとんど食べないなど食事量を減らすと、本番では2区で区間賞を取れました。
 
後半苦しくなる時間帯に入っても、脚には力がしっかり入り、粘りの走りができてスタミナと集中力の高さを感じたそうです。
 
城西国際大学の監督になってからは、選手にも食事量を減らすよう勧めています。欲求に負けて食べてしまう選手が多いと、良い結果は残せないと考えています。
 
最低限の食事を徹底できる選手が多い年は成績も上がります。
 
2005年がまさにそうで、意志が強く、自己管理もできるチームだったため、全日本大学女子駅伝で3位を獲得しました。
 

 
管理人はランニングに関しては全くの素人ですが、レース前に満腹状態では走れにくく、空腹のほうが走りやすいだろう、くらいの想像はできます。
 
しかしレース前の一定期間を空腹気味に過ごしたほうが成績がよくなる原理はいまいち想像できません。
 
いわゆる「カーボローディング」とは全く逆の発想ですよね。
 
消化に使うエネルギーなどを消耗せず、蓄えられるということでしょうか?
 
もうひとつ考えられるのは、炭水化物ではなく、脂質を走るエネルギーとして消費する体質に変化させていることです。
 
サッカー日本代表の長友佑都選手も、脂質を消費する体質に変えてスタミナが持続するようになった、という話を聞いたことがあります。
 
長距離ランニングの大会に参加している方は、試してみてはいかがでしょうか。