現在は健康食品のCMや広告を目にしない日は無いと言ってもいいほど健康食品は盛んに宣伝されています。
 
購入している人も実際に多いですし、「トクホ」製品のヨーグルトや飲料などは、もはや一般の食品として意識されるほど浸透しています。

健康食品はどれくらい購入されているのでしょうか?
 
インターネット調査会社のマクロミルが、子供を持つ全国の成人既婚男女618人(男女309人ずつ)を対象に「健康食品を1ヶ月あたりいくら購入しているか」のアンケートを行っています。
(このアンケート結果は2009年に発表されたものです)
 
それによると

・500円未満 25%
・500円以上1000円未満 17%
・1000円以上3000円未満 19%
・3000円以上5000円未満 9%
・5000円以上 5%
・全く購入しない 25%

 
という結果で、全体の75%が何らかの健康食品を購入していることがわかります。
 
購入の目的としては「病気の予防や健康増進」が71%を占めていて、1万円以上購入する人の目的は「ダイエット」が多かったそうです。
 
アンケートでは効果を実感できたという意見と共に「大して効果が無かった」という体験談も寄せられていました。
 
私が使う金額はトクホ食品も含めて1月あたり2000円くらいでしょうか?
 
アンケートにも「健康食品は必要無い」とあったように、食事や生活習慣をちゃんと管理して体調を整えるのが本来の姿だとは思いますが、私の場合は健康食品摂取が完全に生活の一部になっています。

健康食品安全情報システム事業

健康食品の安全に関する情報網の整備が、全国規模に拡充されるようです。
 
日本医師会の石川広己常任理事が、2011年1月19日の定例記者会見で「健康食品安全情報システム」事業を開始すると発表しています。
 
健康食品の利用者は増加を続けていて、特定保健用食品も含めると約2兆円の市場規模になっています。
 
しかし一方で、健康食品が関わる問題も多く発生するようになりました。
 
具体的には、

1 副作用、アレルギー等の可能性
 
2 医薬品との相互作用
 
3 国民・患者の多種摂取、過剰摂取
 
4 過大な宣伝方法(例えば、「がんが治る」(薬事法違反)などの宣伝を信じた場合は、適切な時期に、医師の診療を受けるチャンスを逸失するおそれ)
 
5 医師における、健康食品の成分や有害性等に関する情報不足 
 
6 医師が、患者が健康食品を摂取していることを把握できていない

 
といった問題点です。
 
「健康食品安全情報システム」事業では、全ての日本医師会員から「(疑いを含む)健康被害」の情報提供を受け、「健康食品安全情報システム委員会」での審議・判定を行います。
 
そしてその結果を全国の医師会および会員と情報を共有するのがこの事業の目的です。医師への情報提供のみならず、患者や一般国民への啓発も行われる予定です。
 
健康食品による被害などの情報は、ネット上でもかなり調べられますが、必ずしも信憑性が高くないのが問題点です。「飲み合わせ」の問題など、専門的な知識がないと対処できないケースもあります。
 
現実に起きている被害情報を、医師側から提供されるのはとても有益ではないでしょうか。ぜひ広く情報公開して頂きたいものです。