東京女子医科大学の大塚邦明教授によると、曜日や一日の時間帯によって発症率が高くなる疾患があるそうです。
 
以下に紹介します。
 
まず、急性心筋梗塞については次のようなことがわかっています。

・季節では冬に多い
・一ヶ月のうちでは第一週に多い
・一週間では月曜日と木曜日に多い
・一日のうちでは起床後二時間前後の午前中に多い

(下の記事では、カルシウムサプリと心筋梗塞リスクについて書いています)
 
そのほかの疾患と時間の関連をまとめます。
 
・脳梗塞は午前中に多く、脳出血は午後8時ごろが多い
・ぜんそくは朝の4時ごろに多くなる(ヒスタミンが増えるため)
・胃潰瘍は真夜中に大きくなる(胃液の分泌が増えるため)
・がん細胞も夜中に増殖する(成長ホルモンが分泌されるため)

 
こうした時間帯は危険なわけですが、上手く利用すれば治療を効果的に行う手がかりにもなるとも言えます。
 
つまり、症状が起きやすい時刻に薬の投与などを行えば、その効果を最も合理的に発揮させることができるわけです。
 
このような考え方は「時間治療」と呼ばれ、高血圧、狭心症、不整脈あるいはがん治療にも実践されています。

カルシウムサプリで心筋梗塞のリスク増加?

2010年9月2日の東京スポーツ新聞を読んでいたら、「カルシウムサプリメントに心筋梗塞のリスク?」という記事がありました。
 
実は私もカルシウムサプリを時々利用することがあり、どういう内容かと目を通してみました。
 
ニュージーランド・オークランド大学のイアン・レイド教授と、イギリス・アメリカの研究グループが、1万2000人以上の高齢者を4年間、11の試験で調査しました。
 
その結果、一日500mg以上のカルシウムサプリメントを摂取するグループの人は、そうでないグループと比べると心臓発作などの危険性が約30%高まることがわかりました。
 
研究グループは「カルシウムサプリメントを飲むと、血中のカルシウムレベルが急に上昇し、これが血栓を作って心筋梗塞などにつながるため」と説明しています。
 
別コンテンツでもお知らせしているように、実は私の骨密度は平均よりもやや低めですorz
 
なので、私もたまにカルシウムサプリを飲んでいるのですが、こういう記事を読むと「どうしようかな?」と迷いが出てしまいます。
 
少し前にイソフラボンをサプリメントで摂り過ぎると体調不良を引き起こすことがある、と話題になりました。
 
イソフラボンやカルシウムに限らず、特定の栄養素を大量にとり過ぎるとデメリットも出やすくなるのかもしれませんね。
 
「自然な」食事をしていれば、単独の栄養分だけ摂取量が増える、ということはあり得ませんから。
 
サプリメントを利用するにしても、できるだけ自然に近い形を心掛けるべき、と言えるのではないでしょうか。