江戸時代の健康書として有名な「養生訓」を書いた貝原益軒は、83歳で亡くなる前年まで執筆活動を続けました。
この時代ではちょっと考えられない長寿です。
さすがに「健康オタク」の面目躍如、といったところでしょうか。
(このコンテンツは2010年7/22付 東京スポーツ新聞 若林利光医師の「偉人たちに学べ 長寿への道しるべ」を参考にしています)
益軒がこれほど元気だったのは、歯が丈夫だったことが一因です。82歳で「歯がしっかりしていて、1本も抜けていない」と自慢していました。
これは現代の基準でもスゴいことです。歯が健康であれば、何でも食べることができますし、噛む動作が減らないことから認知症の予防にもつながります。
以前メルマガでも紹介したように、壮健な歯を保った歴史上の人物は、晩年まで元気に活動を続けていました。
総じて健康だった益軒ですが、夫人が亡くなると間もなく脳卒中を起こしてしまいます。
伴侶を亡くしたショックとストレスからか、益軒も間もなく83歳で天寿を全うします。1714年10月5日のことです。
ちなみに益軒は「中風(脳卒中)は肥満し、色白で、酒が好きな人に多い」と書いています。ここでの「色白」とは、屋外で活動しない人、つまり運動不足の人を指すと考えられています。
現代の健康常識としても十分通用する内容ですね。