以前このサイトで、福沢諭吉はお酒の飲み過ぎで身体を壊した、と紹介しています。
 
お酒をやめるためにタバコを吸い始めたものの、結局やめることはできず、タバコとお酒で身体を壊してしまったのです。

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幕末の志士、高杉晋作もお酒で健康を損ねたと言えそうです。
 
晋作は23歳の時、見分を広めるため千歳丸で上海に渡航します。1862年のことです。
 
この時、1月に江戸を発ってからずっと「カゼ気味」だったそうです。5月6日に上海に着いても、カゼは治りません。
 
それもそのはず、カゼを養生するどころかずっと酒びたりの不摂生な毎日だったのです。
 
現在では、晋作の症状はカゼではなく肺結核と考えられています。
 
上海から帰った晋作は攘夷運動に身を投じますが、思うように成果を得られず、自暴自棄になってしまいます。
 
酒色におぼれ、生活はますます乱れる一方に。まだ若い晋作の体は確実に蝕まれていきます。
 
その後は倒幕に向けて大活躍し、幕府崩壊も間近というある日、晋作は吐血します。結核の身でありながら、あまりの激務と不摂生がたたってしまったのです。
 
最期の病床で、有名な「面白きこともなき世を面白く」を詠み、「明治」が目前の1967年5月17日に27歳の若さでこの世を去ってしまいます。
 
(このコンテンツは2010年8/11付 東京スポーツ新聞 若林利光医師の「偉人たちに学べ 長寿への道しるべ」を参考にしました)