スイス・バーゼル大学の発表によると、住宅が主要道路に近いほど、ぜんそくなどの呼吸器疾患になりやすいそうです。
 
このコンテンツでは呼吸器疾患と住まい・主要道路の距離や大人のぜんそくについてまとめています。

呼吸器疾患の発症率と住まい・道路の距離

同国で約8千人を対象に調査した結果、住宅から主要道までの距離が100m離れるごとに、呼吸器疾患の発症率が11%ずつ低下していました。
 
また住宅から半径200m以内の道路の総延長が500m長くなるごとに発症率は11%ずつ上昇していたという結果も出ています。

実は私も道路沿いのアパートに住んでいます。幹線道路ではないのですが、交通量は多く深夜も車の通りが絶えません。
 
排気ガスの影響は少なからずありますが、ここにはもう10年以上棲みついています。
 
ぜんそくとは違うのですが、私はここに住むようになってちょっとしたアレルギー症状が出るようになっています。
 
買い物などを徒歩で済ませて帰宅すると、体が温まります。その際湿疹が出ることがあります。これは筋トレや水泳で身体が温まっても同様です。
 
はっきりした原因はわかりませんが、私個人的には排気ガスの影響もあるのではないかと考えています。四六時中排気ガス濃度の高い空気を吸っているわけですからね。
 
実家の近くには山や川など自然が多く残っているため、実家に帰るたびに「空気がいいなぁ」と感じるものです。

大人のぜんそく 原因と考えられるもの

喘息というと、子供の病気というイメージがありますが、近年は成人や高齢者でもぜんそくにかかるケースが増えています。
 
現代ではぜんそくは誰でもかかる病気なのです。
 
05年10月に発表された「リウマチ・アレルギー対策委員会報告書」によると、小児ぜんそくは過去30年間で1%から5%に増加し、成人のぜんそくは1%から3%に増えています。
 
その結果、現在約400万人が気管支喘息に罹患していると考えられています。
 
ぜんそくが増えている理由としては次のようなものが挙げられていますが、はっきりしたことはわかっていません。
 
・日常生活で接触する化学物質
・大気汚染
・ペットの増加

 
これらの物質が引き金になるぜんそく以外にも、ストレス(肉体的なストレスも含む)が原因になって発症するぜんそくもあるようです。
 
成人のぜんそくが増えているのも、ストレスを非常に生み出しやすい現代社会そのものが原因なのかもしれません。
 
ちなみにぜんそくを世界的に見た場合、温暖な地域の先進国で、人口密度が多い国に多発しています。
 
04年の統計では、ぜんそく患者は世界におよそ三億人いて、年間25万人以上がぜんそくのために亡くなっています。ぜんそく死の80%以上は低~中低所得の国で発生しているそうです。
 
日本はアジアの中でも発症率が高いとされています。