おねしょをする子は、しない子よりも知能が劣るという研究結果が、2007年の12月に香港で開かれた「国際小児自制学会」で発表されました。
 
香港中国大学のチャン・クォン・ヤン博士らは、おねしょ癖のある小児96人と、おねしょをしない小児46人の認知機能などを2年間にわたってテストしました。
 
その結果、おねしょ癖のある子供は知能・集中力・短期記憶の全ての面で劣っていたそうです。

しかし、おねしょを治すための訓練などを6ヶ月にわたって続けたところ、知能・集中力・短期記憶の全ての認知機能が改善しました。
 
おねしょによる睡眠障害や脳の覚醒能力も正常に戻りました。
 
おねしょ中は認知機能などが落ちるが、おねしょを克服できれば問題はなくなるということですね。
 
おねしょという一部の不調が脳全体の機能に悪い影響を及ぼしている状態なのでしょうか?
 
おねしょは治るものであり、親が変にあせったり叱ったりするのはいけないようです。
 
ネット上でおねしょ対策を調べてみると
 
「子供を叱ってはいけない」
「寝る前の水分はある程度制限する」
「夜おしっこに起こすのは良くない」
「おむつを上手く使う」
 
といったものがあります。(下に関連記事を作成しています)
 
あまりあせらず、気長に気楽に対処するのが良いようです。

遺伝の要素も大きいおねしょ

おねしょの定義とは
 
「排尿に関係する神経と内分泌の生理的調節が完成していてもいい5歳以降で、夜間睡眠中に無意識の夜尿が月平均1~2回以上ある場合」
 
です。
 
5歳を過ぎても月に数回おねしょを繰り返すと夜尿症というわけです。
 
実際には6歳児の10~20%に夜尿症がありますがそのほとんどは自然に治り、7歳ごろまでにはおねしょをしなくなるといわれています。
 
小学校入学後も1ヶ月の半分以上におねしょがあるときは小児科医と相談するよう勧められます。
 
おねしょには子供の性格やしつけ、育て方には全く関係ありません。遺伝の要素は大きく、夜尿症の子供のほぼ9割は親や親戚も夜尿症といわれています。
 
おねしょを治すには
 
・焦らない
・おねしょをしても怒らない
・おねしょをしなかったらほめる
・夜中に起こさない

 
といったことを心がけましょう。
 
あせったり怒ったりすると子供は自信を無くしてしまいます。
 
おねしょだけにとどまらず、その他の勉強やスポーツなどにまで自信を持てなくなることも考えられるので、あせる・怒るは禁物です。
 
 
夜トイレに起こすのも良くありません。夜起こしてしまうと睡眠のリズムが狂ってしまい、抗利尿ホルモンの分泌が減ってしまいます。その結果、夜の尿量が増えてしまうので逆効果になります。
 
 
おねしょしなかったらほめてあげることで、子供は自信を得ることができます。おおいにほめてあげましょう。