「『脳力』のばす!快適睡眠術」などの著書がある医学博士の吉田たかよしさんは、「睡眠日記」を勧めています。
睡眠日記により、自分の理想睡眠時間が見つけやすくなるのです。
睡眠日記に記録する3項目 二週間で理想の睡眠時間を見つける
睡眠日記とは、
・床についた時間
・起きた時間
・その日の脳の状態を五段階で評価する
の三点を記録するもので、この日記を二週間ほど続けると自分にとってベストの睡眠時間が見えてきます。
ベストな睡眠時間の確保が難しい場合でも「ベスト睡眠時間マイナス90分」の睡眠時間は確保するべきと吉田氏は提唱しています。
これ以上短くしてしまうとストレスホルモンが脳に溜まり、海馬(記憶を司る)がダメージを受けるので記憶力が低下してしまいます。
もちろん、徹夜もよくありません。
睡眠のリズムをしっかり確立するのって、なかなか難しいですよね。
休みの日も平日と同じ時間に起きるのが良いとはわかっているのですが、私はついつい朝寝を決め込んでしまいます。
結果としてその日は夜なかなか眠れずに翌日の朝がツライ、なんてことはしょっちゅうあります。
これが眠りのリズムが狂い始める第一歩です。
場合によっては「どうしても昼寝をしないとダメ」というくらい日中に眠気を感じることがあります。
睡眠のリズムはいったん狂うと元に戻すのが大変なんですよね・・・。単に意志が弱いだけ?
子供の夜更かし 日本と欧州 04年のデータ
たまに夜11時ごろコンビニを利用すると、家族連れに会うことがあります。
時にはその中に、乳幼児と呼べそうな小さい子供がいて、「こんな時間に起きてるのか!」と驚かされるものです。
「オレが小さい頃は『9時には寝ろ!』とやかましく言われたけどなぁ」と疑問を持った私は、「『夜ふかし』の脳科学 神山 潤 著」という本を手にとってみました。
この中に、子供の就寝時刻に関するデータがあったので、紹介します。(77~78ページから)
この調査はP&G社がヨーロッパ各国(04年3~4月)と日本(04年12月)で行ったもので、ヨーロッパが0~36ヵ月、日本が0~48ヵ月の子供を対象にしています。
サンプル数はおよそ500ずつです。
・日本 46.8%
・スウェーデン 27%
・イギリス 25%
・ドイツ・フランス 16%
◆就寝時刻が午後7時以前の子供
・日本 1.3%
・スウェーデン 26%
・イギリス 33%
・ドイツ 35%
・フランス 6%
1998年の東京都養護教諭研究会の調べによると、寝る時刻が深夜0時以降の割合は、
・小学4年生で8%
・小学6年生で20%
・中学1年生で43%
・中学3年生で81%
であり、深夜0時を過ぎても起きている割合は、この15年間で
・小学生で4.5倍
・中学生で2.7倍
に増加しています。
いずれのデータもちょっと古いので、最新の傾向はまた違うでしょう。
現在は子供達にも携帯電話やスマホが普及しており、学生たちが早寝傾向になっているとはちょっと考えられません。
子供の夜更かし傾向は進んでいると見るのが自然でしょう。
夜更しの弊害で最も代表的なのは、朝食抜きの生活になりがちなことです。加えて睡眠時間も不足気味になるので、授業中の脳の活動も鈍くなってしまいます。
子供が夜更しがちになるのは、個人的には好ましいものではないと考えています。
何らかの「歯止め」をかけるべきではないでしょうか。