睡眠には理想的な環境があります。
 
寝具などの理想条件をまとめます。
 
個人の好みやクセを加味して参考にしてみて下さい。

枕はあおむけに寝たときに気道がきつくならないこと。冬場は保温できるタイプなら言うことなし。
 
掛け布団は軽くて保温性が高く、通気性の良いもの。
 
ベッドであれば柔らかすぎず、腰が沈まないもの。
 
パジャマはツルツルしていないもの。ツルツルしていると寝返りがうちにくいので良くない。
 
寝る時の騒音は30デシベル以下。寝る1~2時間前には光を150ルクス以下に落とし、就寝中は3ルクス(月明かり程度)以下に落とす。
 
室温が10度以下、あるいは28度以上だと睡眠が妨げられる。湿度は50%ほどがベスト。
 
寝ている間は交感神経が休息するので免疫機能が低下します。
 
冬の寒い夜、身体が疲れていてカゼをひきそうな時などは、部屋の湿度を少し上げ、就寝中に空気清浄器を作動させると良いでしょう。
 
空気清浄機で部屋の空気中からウイルスを取り除くわけです。
 
人間側の準備としては、個人的には寝る前にストレッチをするといい感じです。
 
筋トレをした後にストレッチをするのはよく知られていますが、筋トレをしない日でも寝る前にストレッチをすると入眠がスムーズになるのです。
 
私は両脚を前に出して座った状態からの前屈(ふくらはぎとハムストリングスを伸ばす)、正座をしてから体を後ろに倒す動作(太ももの前面を伸ばす)をよくやってます。
 
睡眠を促す条件があるように、睡眠を妨げる条件もあります。

睡眠を妨げる要素 寝る前の光・食事・アルコール

習慣や疾患などにより入眠が困難になったり、睡眠の質が悪くなることがあります。
 
普段何気なくやっている動作が、脳を覚醒させてしまうのです。
 
入眠を妨げるとしてよく知られているものに「寝る直前までテレビを見ている、あるいはパソコンで作業をする」ことがあります。
 
早起きの習慣をつけたり、睡眠のリズムを整えたいときは朝から太陽の光を浴びましょう、とはしばしば指摘されます。
 
太陽光を目からとりいれることで体を覚醒させるわけですね。
 
パソコンのディスプレイやテレビは発光しています。
 
太陽光ほど強い光ではないとはいえ、体を覚醒させる方向に作用してしまいます。これは当然のことながら入眠の妨げになります。
 
実はこれ、私もよくやってしまいます。(´Д`)
 
寝る時刻ギリギリまで(場合によってはオーバーすることも)パソコンの前に座っていることがあるのです。
 
そんなときは布団に入っても脳が興奮して熱い状態が続いているため、脳がカッカした感じでなかなか眠れなくなるんですよ。
 
「光を見つめない」というだけでなく、上の記事で少し紹介しているように室内の明かりを少し暗くして目に入る光の量を少なくするのも効果的です。
 
環境を少し暗くすることで、寝る前に脳をクールダウンしてあげるわけです。
 
この記事を作っている時点では、寝る2時間ほど前から釣り用の偏光グラスをかけて「目に光を入れない入眠モード」にするよう心がけています。
 
これもなかなかいい感じです。
 
もうひとつ、睡眠の妨げる要素として寝る直前の食事・アルコールがあります。
 
ここでいう「直前」とはどれかくらいかというと、私の場合は2~3時間前くらいかな、という感じです。(かなりアバウトですが)
 
就寝前の食事・飲酒がなぜ睡眠を妨げるかというと、「内臓が休息できないから」です。
 
体は布団の中で横になっていても、食物の消化やアルコールの分解などで内臓は働き続けなくてはいけません。
 
炭水化物やたんぱく質、あるいは脂質は消化されるまでに数時間かかります。
 
ということは寝る直前に食べた場合、「横になってから起きるまで」の睡眠時間が6時間だとしても、内臓の睡眠時間は6時間から数時間マイナスしなくてはいけないことになります。
 
これでは内臓が休まる時間がありません。
 
最近私が個人的に感じているのは、
 
「内臓を休めると物事に対して意欲的になる」
 
ことです。
 
やる気が持続するというか、「めんどくさい」と思わなくなるのです。これは単純に疲れが取れて、活動への意欲がわいてくるからだと考えています。

不眠を起こす病気

睡眠を妨げる要因として生活習慣を主に紹介してきました。
 
次に、不眠が症状として表れる、あるいは不眠の原因になりうる病気をとりあげます。
 
眠れない原因が何らかの病気である場合、それを治療しない限り快適に眠ることはできません。
 
不眠との関連が考えられる病気を羅列します。
 
むずむず脚症候群 睡眠時無呼吸症候群 更年期障害 アトピー性皮膚炎 COPD(慢性閉塞性肺疾患) うつ病 夜間の頻尿 
 
むずむず脚症候群は脚に不快感を感じる病気で、「じっとしているとムズムズした不快感が発生し、脚を動かすと治まる」性質があるので大変な睡眠の妨げになります。
 
むずむず脚症候群についてはこちらをどうぞ
むずむず脚症候群の原因や症状
 
睡眠時無呼吸症候群は肥満などの理由で気道が細くなり、就寝中に呼吸が止まってしまう症状です。
 
睡眠が浅くなってしまうため昼間猛烈に眠気を感じるようになり、運転事故などを引き起こす可能性もあるので深刻です。
 
睡眠時無呼吸症候群についてはこちらの記事をどうぞ
サイト内の睡眠時無呼吸症候群に関する記事一覧
 
COPDは喫煙により引き起こされる肺の疾患で、タバコの有害物質によって気管支や肺胞が炎症を起こす病気です。
 
呼吸が浅くなり、咳やたんが激しく出ます。COPDでは就寝時に咳が止まらなくなることがあり、睡眠の妨げになってしまいます。
 
「よく眠れない」のは非常に辛いものです。
 
生活習慣は悪くないのに、どうも眠れない場合は上記のような病気が関係しているかもしれません。
 
まずはその病気に対処することが快眠には欠かせません。