「ノンレム睡眠とレム睡眠を合わせた周期は90分単位なので、90分の倍数時間眠ると目覚めが良い」

とは、いまでは常識になっています。
 
しかし、睡眠改善インストラクターの鍛冶恵さんによると、この90分はあくまで平均値・目安であり、実際には個人差が大きいのだそうです。





雑誌「週刊新潮」に「不眠撃退最新理論」という記事がありました。
 
90分にこだわるのは必ずしも正しくないため、鍛冶さんは次のように考えています。

90分周期だと思い込んでいる人が、これから6時間は寝られないが、5時間なら眠れるという状況があったとする。
 
では「区切りの良い4時間半で起きよう」というのはナンセンス。
 
眠たければ、5時間寝た方が良いと思います。

また、江戸川大学社会学部人間心理学科の福田一彦教授は

90分説は10年以上も前から、まことしやかに言われるようになりましたが、あくまで平均です。
 
60分の人がいれば、120分の人もいる。
 
実際の周期を知るには、結局、睡眠時の脳波等を測定するしかありません。
 

とされています。
 
睡眠の周期も人それぞれ、ということでしょう。
 
考えてみれば、必要な睡眠時間や疲労度、ストレスの受け方、寝る場所の環境も人により違います。
 
最適な眠り方は各自で見つけるしかありません。
 
一般人が脳波を測定するのは難しいので、90分にこだわらず、目覚めが最もスッキリする睡眠時間を探すのが良いのではないでしょうか。
 
(このコンテンツは雑誌「週刊新潮」2013年10月24日号40~46ページを参考にしています)