病気の治療のために医師から処方された薬を、「調子が良くなったからもう飲まなくてもいいや」と、処方された量を飲まなかったことはないでしょうか?
 
意図的に飲むのをやめたことがなくても、「つい飲み忘れた」経験は誰でも一度はあると思います。
 
医師に処方された薬の量・回数をちゃんと守って服用することを「服薬コンプライアンス」と言います。

いくつかの調査によると、日本ではこの「服薬コンプライアンス」は低いようです。
 
2009年の1月、製薬会社のファイザー社が日本全国の9400人を対象に実施した調査によると、処方された薬を飲み切らずに余らせてしまう人は73%に上りました。
 
 
薬を余らせてしまう人の割合が多い腱のトップ3は
 
・群馬県(80.5%)
・山口県(79.5%)
・東京都(79.0%)

 
で、逆に薬を余らせる人の割合が少ないのは
 
・青森県(65.5%)
・岩手県(66.0%)
・山梨県 長崎県(68.0%)

 
という結果が出ています。(それでも65%以上の人がちゃんと飲んでいないわけですが・・・)
 
薬を飲まなくなってしまう理由としては「症状が改善されたから」が80.9%と最も多くなっています。(ちなみに、薬の飲み忘れが多いのは昼だそうです)
 
ファイザー社の別の調査では、11カ国の服薬コンプライアンスを比較したところ日本は中国に次いで悪い方から二番目でした。
 
医師から処方された薬は、量や回数を守って飲む必要があります。
 
つまり「服薬コンプライアンス」に従うべきで、服用を途中でやめることは危険なのです。
 
なぜ危険かというと、表面上は症状が改善していても原因菌などが体内に残存している可能性があるからです。この場合、症状がぶり返してしまうことも考えられます。
 
さらに怖いのは耐性菌、つまり薬が効かない菌が発生してしまうケースです。体内に残っている菌が耐性菌化すると、治療が非常に困難になってしまいます。
 
結論として、「薬の使用では勝手な自己判断はやめてちゃんと飲むことが大事」なのです。
 
「服用を勝手にやめる」に加えて「この前処方されて余った薬を飲む」のもダメです。