こちらのコンテンツでは、「ふくらはぎマッサージ」を紹介しています。
 
ふくらはぎを揉む健康法は、2013年に某書籍が95万部のベストセラーになって大流行しました。

その本には、ふくらはぎを揉むことによって改善が期待できるとして、
 
高血圧 糖尿病 がん 心筋梗塞 アトピー ぜんそく 腰痛 膝痛 肩こり 冷え症 不眠 更年期障害 認知症
 
といった病気が列挙されています。テレビでも特集が組まれ、反響も大きかったようです。
 

 
この健康法のキモは、本の帯にあった「血液の70%が集まる下半身の血流を上げれば病気にならない!」でしょう。
 
つまり、ふくらはぎを揉んで血流を促すことで、様々な症状を改善させる、ということなのです。
 
しかし・・・
 
この健康法に対しては、多くの医師が疑問の声を上げています。
 
雑誌「週刊文春」の2014年7月10日号には、「ふくらはぎ揉み」を糾弾する医師たちの意見が特集されていました。
 
一部を紹介します。

愛知みずほ大学特任教授の佐藤祐造医師
ふくらはぎをもめば、少しは血流が良くなると思います。
 
しかし、そういうことなら足裏をもんでもいいし、太もものほうがさらに効果があるでしょう。筋肉部分が大きいですから。
 
もっと言うならウォーキングをしたほうが効果はある。大股で腕を振って歩いたほうが、よほど健康になります。
 

新渡戸文化短期大学学長の中原英臣医師
ガンやアトピーに効果があるとはとても思えません。
 
糖尿病は基本的に治らない病気ですし、高血圧だって重度なら薬を飲まないかぎりは下がりません。この本に書いてあるみたいに、万病に効くわけがないでしょう。
 
医学的にも科学的にもありえないことです。

おない内科クリニックの小内亨院長
(この本の「冷たくてやわらかいふくらはぎは、糖尿病のサインなので、揉めば改善する」という主張は)こじつけで作ったんでしょう。
 
(中略)
 
百歩譲って、冷たくて柔らかければ糖尿病なのだとしましょう。でも、もんでふくらはぎあったかくすれば、糖尿病がよくなるかというと、まったく別の話です。
 
冷たくてやわらかいのは、結果であって原因ではありません。
 

週刊文春がこの本の著者を取材したところ、著者は「あのね、この本には一つもウソはない。(中略)(内容の医学的根拠については)いっさい、後ろめたいことはない」と強気だったそうです。
 
当サイトのこちらのコンテンツで紹介しているふくらはぎマッサージは、脚にあるツボをついて症状の改善を図るものです。
 
このページで紹介している健康法とは、やや異なるかもしれませんが、おなじ「ふくらはぎ健康法」ということで、異論も紹介してみました。
 
ひとつの判断材料にしてください。
 
このコンテンツ雑誌週刊文春 2014年7/10号(Amazon)150~153ページを参考にしました。