前ページからの続きです。
 
お得な三つのツボとそれぞれの効能・場所を紹介します。いずれも簡単に押せて多様な効果が期待できます。

私が個人的に気に入っているツボも紹介します。

合谷(合谷)

効能 眼精疲労 肩こり 耳鳴り 便秘 下痢 頭痛 胃痛 歯痛 のどの痛み 免疫力向上 美肌効果 
 
場所 手の甲の人差し指と親指の骨が交わる場所の人差し指の骨のキワ
 

三陰交(さんいんこう)

効能 代謝を促進して体を温める 生理痛 生理不順 更年期障害 腰痛  
 
場所 内くるぶしから指4本上の、すねの骨の後ろ側のキワ

大椎(だいつい)

効能 冷えに非常によく効く 肩から腕にかけての凝り 発熱 頭痛 喘息
 
場所 首を前に倒すと飛び出る骨の下にあるくぼみ 人差し指で骨に向かってさする

ツボを押す際は息を吐きながら 体の陰と陽

ツボを押す際は、息をゆっくり吐きながら3~5秒ぐらいかけてゆっくり押し、これを3回ほど繰り返すのが基本です。
 
肩こりがひどい時に合谷を押すと、ツボを押した刺激が脳に届き、ベータエンドルフインという物質が出ます。これは痛みを和らげる作用がモルヒネの6倍も強いそうです。
 
柳沼鍼灸師の話をもうひとつ。

体の部位にも陰陽があって、四足歩行していた名残で、太陽が当たった背中側が陽、陰になったお腹側が陰となっています。
 
ですから、そこを通る経絡も陰と陽にそれぞれ分かれます。
 
この陰陽のバランスが保たれた状態が「中庸」で、中庸が健康の基本です。
 
私たちの体の中を、陰の経絡は下から上へ、陽の経絡は上から下へ流れていて、陰陽の経絡は首を通過して、頭のてっぺんのツボ、百会で出会うんですよ。
 

個人的に風池(ふうち)を押すとかなり痛い!眼精疲労か

私個人的には「風池(ふうち)」というツボも気になりました。
 
というのも、ここを押すとかなり痛い!のです。
 
風池は眼精疲労 発熱 肩・首のコリ 高血圧・低血圧 鼻水・鼻づまり
 
に効くツボです。
 
私はパソコン作業をする時間が長く、目が疲れている実感があります。なので風池を押すと強めの反応があるのでしょう。
 

 
風池は後頭部の髪の生え際のくぼんだ部分にあり、ここを人差し指が中指で頭蓋骨に向けて押します。
 
柳沼鍼灸師によると、

風という字がつくツボは、他に風門と翳風(えいふう)があって、風の気と関係があります。
 
風は風門から入って風池を通り、翳風から抜けるのですが、悪い気が風池にたまると風邪になる。
 
風邪のひきはじめには風池を押すか、首まわりを温めると予防できますよ。

とのこと。
冬になると必ず紹介している「首タオル」が効果的なのは、風池を温めるから、と言えるかもしれません。
 
上記の「お得」な三つのツボと、自分用のツボをあといくつか、「健康常識」として把握しておくと良いのではないでしょうか。
 
手軽にできてお金もかからず、「押し過ぎ」の心配もいらない、ということで、良いことずくめです。
 
正しいツボの押し方と三つの厳選ツボ 終わり。