少し前に、小児科医の少なさが話題になりました。
 
(ちょっと古い統計ですが)06年の日本小児科学会の調査によると、同年4月に小児科医になった医師は502人で、02年と03年平均よりも15.4%減っています。

小児科医の労働環境の厳しさを研修で目の当たりにし、小児科医を敬遠したと考えられています。

小児科医の激務と県ごとの数のばらつき

日本小児科学会が全国55大学の小児科医859人を調査したところ、1ヶ月間の休日日数が「なし」と「1日」と回答した小児科医は全体の約3割にも上りました。
 
小児科医になる医師の数は都道府県によって差があります。
 
都道府県別では、26都府県で小児科選択者が減りました。2004年度から必修化された臨床研修制度前と比べると、15府県では半分以下になっています。
 
新しい小児科医の数が特に少なかった県を挙げます。
 
秋田、富山の2県で0人。
岩手、山形、新潟、山梨、高知の5県で1人。
東京都では139.5人から89人、京都府で39人から19人。

 
と大幅に減少しています。
 

 
一方、19道府県では増加しており、特に埼玉、神奈川、大阪の3府県では10人以上も増えています。
 
小児科学会は、「この状態が続けば、小児医療体制が崩壊する県が続出する可能性がある」としています。
 
同学会は
 
「制度の導入で、指導体制がしっかりした東京近郊の子供病院などに人気が集まったのでは。東京などで大幅に減ったのは、大学病院に進んだ人が減ったため」
 
とコメントしています。