口臭の原因として、しばしば「胃の調子が悪いんじゃないか?」と言われることがありますが、実際には9割以上が口の中の汚れや口内の不調が原因です。
 
「口内の不調」とは虫歯や歯周病、唾液量の不足を指します。
 
口の中を清潔に保つために最も重要な役割を担っているのは唾液です。

唾液には口臭を抑えるための成分が多く含まれており、口を洗浄する作用もあります。唾液が少なくなると口臭も強くなるのです。
 
唾液を多く出すには、物を食べる時には日頃からよく噛む習慣をつける必要があります。特に小さい子供は噛む習慣をつけないと、唾液腺が十分に発達しないまま大人になってしまいます。
 
健康問題をあれこれ見ていると、健康になるために「これは絶対に外せない」というポイントがありますよね。「野菜をたくさん食べる」「タバコは吸わない」といったことです。
 
この「必須ポイント」の中に私は「よく噛む」「唾液をたくさん出す」も入っていると考えています。唾液を出すことは、口臭を防ぐだけでなく健康を維持するのに絶対欠かせません。
 
私は子供のうちはお茶漬けの類はあまり食べさせるべきではないと思っています。
 
お茶漬けは噛まずにサラサラと流し込んで食べることができます。これでは、噛んで唾液を出す力はつきません。
 
唾液は体の免疫力とも関係しているので、子供の頃にこういう食生活を続けていると後々病気がちな体質になることも考えられます。
 
唾液は口の中を洗ってくれるだけでなく殺菌もしてくれるのです。
 
起床時に口臭が強くなる、いわゆる「モーニングブレス」が起きるのは就寝中の唾液分泌量が少なくなるからです。
 
モーニングブレスは健康な人でも発生することがあり、食事などで唾液の量が増えると消えていきます。
 
また唾液はストレスを受けたり、睡眠不足が続くと少なくなるため、こうした状況下では口臭が発生することがあります。
 
口臭は虫歯や歯周病でも発生します。
 
これに関連して、私が個人的に最も注意するべきだと考えているのは歯周病を引き起こす喫煙です。(私の前の職場にヘビースモーカーがいて、その人が歯周病+口臭がひどかったので・・・)
 
もちろん、タバコ自体が持っているにおいが口の中に付くのは言うまでもありません。
 
昼休みにも歯磨きをするほど気合いを入れて口の中をキレイにしている女性がタバコを吸ってたりするのを見ると、私としては「何じゃそりゃ!」と思わず心の中でツッコんでしまいます。
 
歯を磨くことは習慣になっているでしょうから、虫歯を適宜治療し、ものをよく噛むようにして唾液を出し、タバコは吸わないようにすれば、口臭を気にする必要はほとんどなくなるのではないでしょうか。
 
 
口臭対策をまとめます。
 
・よく噛んで唾液を出す
唾液の量と口臭の強さは反比例します。口臭対策の基本は唾液を出すことです。
 
・歯みがきをする
歯磨き粉の爽やかな香りを口臭対策にするというだけではなく、上の「よく噛む」を実現するためには、健康な歯が必要です。そのためには、やはり歯磨きが大事です。
 
舌も歯ブラシで軽く磨いてあげれば、さらに口臭を防げます。
 
・お茶(日本茶・ウーロン茶)でうがいをする
お茶にはカテキンが含まれており、カテキンには殺菌作用があります。同じくお茶に含まれているタンニンは消臭効果を持っています。
 
・タバコは吸わない
喫煙は歯周病のみならず全身の健康に悪影響があります。歯周病は口臭の原因です。加えて長期間の喫煙でついた口内のヤニなどは通常の歯みがきでは落ちません。
 
・ニンニクを食べた後はリンゴを
慢性的な口臭がなくても、ニンニク料理を食べた後はどうしても口臭が出ます。最近は食事の後の口臭をケアする商品などもあるようですが、持ち合わせていないときはリンゴがおすすめです。
 
リンゴ(リンゴジュースでも可)はニンニクの臭いを非常に効果的に消してくれます。
 
口臭は糖尿病や肝臓病でも発生する場合があります。あまりにも気になるようであれば、口だけでなく体全体の調子にも気を配ってみましょう。