前のページで書いたように、当時の私は泳げなかった(クロールで泳いだ記録は、今でも忘れない9m)ので、スイミングスクールでも一番初心者向きのコースからでした。
 
ひもに「ヘルパー」と呼ばれる浮きが三つ付いたものを腰に巻き、ビート板も使うという、ラッコも真っ青の沈みようがない完全装備で泳ぎます。

泳げるようになるにつれてこの「ヘルパー」の数が1個ずつ減っていき、ビート板も使わなくなるわけですね。
 
最初はひたすらバタ足、そして顔を上下させて息継ぎというスタイルで泳ぎます。「浮く」という安心感があるおかげか、苦手だった水泳も特にイヤだと感じることはありませんでした。
 
そのせいか、私の習い事にしては珍しく続いたのです。
 
泳ぎも少しずつうまくなり、いつの間にかヘルパーなどの補助具を使わなくなっていました。泳ぐフォームもクロールだけでなく背泳、平泳ぎなどを習い、泳ぐことが楽しく感じ始めていたものです。(ちなみにバタフライは習っていません)
 
私はクロールよりもむしろ平泳ぎが得意でした。
 
そんなこんなで私のスイミングスクール通いは続き、私の記憶が確かなら2年と少し続けました(かなり記憶が曖昧ですが)。最後の頃には最上級コースに属していて、とりあえずはひととおり泳げるようになっていました。
 
それと同時に、その頃には私の虚弱体質も大幅に改善されていて、人並みかもしかすると人よりも身体が頑丈になっていたかもしれません。
 
健康になったのも「いつの間にか」という感じで、ある時ふと「あ、そういえばあんまりカゼひかなくなったな」と気付いてました。
 
あれほど通っていた病院にもほとんど行かなくなったのです。
 
私の場合、「身体を強くするために水泳をする」という目的はものの見事に達成できたと言えるでしょう。
 
そして、かなりの健康体になった私は、冬になったらあることで友達と競うようになります。それは水泳を始める前の私には考えられないことでした。
 
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