漫画「北斗の拳」などを描いた漫画家・原哲夫さんは円錐角膜という病気にかかっているため、右目がほとんど見えなくなっています。
 
連載で時々ページが落ちるのはこの病気のせいで、関係者によると原さんは「それでも執念で漫画を描いている」そうです。

円錐角膜とは、角膜が「とんがり帽子」のように突き出てくるために視力が落ちる病気で、原因はよくわかっていません。


初期の矯正法としては眼鏡があり、症状が進むとコンタクトレンズを使用します。症状がさらに進むと、完治させるには角膜移植が必要になります。
 
円錐角膜になると次のような症状が表れます。

・物がぼやけて見える(近視と間違われることもあります)
・物が二重(あるいはそれ以上)に見える
・変形して見える
 
・まぶしさを感じる(明るいところが苦手になることも)
・目のかゆみ
・暗い場所での視力の著しい低下
・眼精疲労

 
世界では500人~2000人に1人ほどの割合で発症します。
 
発症率は統計により差があります。性別では女性にわずかに多く、人種による違いは無いという説が有力のようです。失明に至ることは無いとされています。
 
円錐角膜を持つ家系では発病率が一般より高いことも確認されていて、気管支喘息、湿疹、アレルギーと円錐角膜との関連を指摘する研究もあります。
 
あたらしい眼科 27ー4 特集:円錐角膜