男性の更年期が広く知られるようになったのは、漫画家のはらたいらさんに発症したことがきっかけのひとつではないでしょうか。
 
男性ホルモンのテストステロンの減少が主な原因と考えられており、早い人では40歳くらいから症状が出始めます。

責任感が強く、まじめで几帳面、せっかちといった性格の男性は更年期障害を発症しやすいようです。

男性更年期の症状 うつ病との違いは

症状としては

・不眠やほてり、肩こり、冷え性
 
・頻尿、残尿感、性欲の低下、勃起不全などの泌尿器科系の症状、
 
・うつ状態や無力感、イライラする、怒りっぽくなる、楽しいと感じることが日常生活で減る
 

 
などがあり、精神面にも変化がおきます。
 
「うつ病」と、更年期の「うつ状態」には違いがあります。
 
うつ病は「治したい」という意欲が本人に起きないのに対し、更年期のうつ状態では「症状をどうにか改善したい」と本人が強く思っているのが特徴です。
 
外見は特に変化が無いため、周囲の理解が得られずに独りで悩むケースもあります。
 

 
男性更年期障害の治療は、男性ホルモン補充療法が一般的です。場合によっては漢方薬や勃起改善薬を併用することもあります。
 
男性ホルモン補充療法は効果が高く、直後に効果を実感できるケースもあります。(もちろん個人差があります)
 
患者の症状により差はありますが、克服に必要な期間の目安は3ヶ月~6ヶ月です。




はらたいらさんの更年期障害 最初の自覚症状は?

06年11月に亡くなった漫画家のはらたいらさんは更年期障害を克服したことで話題になりました。
 
はらさんの場合、症状として最初に感じたのは
 
朝から読んでいた新聞に全く集中できなくなった。
 
ことです。
 
「何かおかしい」と感じて医師の診察を受け、脳波まで調べましたが、最終的には「過労」と診断されました。
 

 
その他に
 
・体力・気力の低下
・めまい
・物事に関心を持てなくなる
・ついには、漫画の仕事すら嫌になる

 
といった変化が起きた中で、何よりも大きく変わったのは「お酒に弱くなったこと」です。
 
それまでのはらさんはいわゆる「酒豪」で、どれだけ飲んでも翌日に響くことはありませんでした。
 
しかし更年期の症状が出てからはほんの少し飲んだだけで翌日までお酒が残り、おいしく飲めなくなってしまいました。




はらさんの更年期対策3つ 運動・仕事量・食事

自分が男性の更年期障害だと認識したはらさんは、症状を克服するべく次のような対処を始めます。

・ウォーキング
はらさんは更年期障害を克服するために、散歩を熱心に行いました。運動をするとセロトニンが増えて更年期の症状を改善させるのです。
 
1日に2~3回、自宅近くを散歩しています。これは雨の日でも同様です。
 

 
・仕事の量を少しずつ減らす
それまでのはらさんは明らかに働きすぎでした。93年には講演先で倒れ、入院もしています。
 
更年期になってからは「無理なくできるペース」で仕事をするようになっています。
 
・食事に気をつけるようになった
朝食を食べるようになり、夜は野菜を中心にしたおかずをたくさん食べるようになりました。
 
こうした工夫を続けた結果、はらさんは更年期を克服し、それまでの経過をまとめた本も出版されています。




男性更年期障害 LOH症候群対策 テストステロンを増やす習慣や食材

2011年9月9日のMSN産経ニュースさんに、LOH(ロー)症候群についての記事がありました。
 
LOH症候群とは、男性の更年期障害のことです。
 
男の更年期 軽視するな…LOH症候群 趣味を持ち 生き生きと
sankei.jp.msn.com/life/news/110909/bdy11090908120000-n1.htm
 
女性の更年期は期間が限定されていて、更年期が過ぎれば普通の生活が戻ります。
 
しかし男性の更年期は個人差があり、いつまでも症状が続くことがあります。女性の更年期よりも深刻になるケースもあるのです。
 

 
以下に記事の内容をまとめます。
 
LOH症候群では、疲労感や抑鬱感、睡眠障害、性欲低下などが発生します。テストステロンの分泌が減ると内臓脂肪が蓄積しやすくなるのも特徴です。
 
LOH症候群を防ぐには、テストステロンを増やす必要があります。
 
そのためには、こうしたことを心がけましょう。

・毎日を楽しく、生き生きと過ごす
・規則正しい食生活
 
・ボランティアなどの社会活動で他人とのコミュニケーションを増やす
・スポーツやダンスなどで適度に体を動かす
 
・男性ホルモンの分泌を促すゴボウやニンジン、ヤマイモなどの根菜類、タマネギ、ニンニクを食べる
 

 
更年期が気になる男性は参考にしてみて下さい。